かーやん☆ブログ

稀代のボンクラDJ あるいは プラモデルおじさん

2012年02月

上映飲み会の前に押さえておきたい 試験に出る『ブルース・ブラザーズ』

4/1(日)に『ブルース・ブラザーズ』上映飲み会というイベントを企画しましたので、みんなでワイワイ騒ぎながら映画を観たい方は是非ともこちらをチェックしてください。

と、いうわけで今回は映画『ブルース・ブラザーズ』を観る前に押さえておきたいポイントをいくつかご紹介。


その1 : アメリカ音楽巡礼の旅

本作はただのミュージカル映画ではなく、ゴスペルで始まり、R&B、カントリー、そして最後はエルビス・プレスリーの『監獄ロック』(R&R)で終わるという、アメリカの(黒人)音楽史を辿る旅でもあるというところに是非とも注目してもらいたい。




その2 : 黒人音楽へのリスペクト

ジェイク(ジョン・ベルーシ)とエルウッド(ダン・エイクロイド)は白人である。その二人が如何にR&Bをはじめ アメリカの黒人音楽をリスペクトしているのかというのは、その黒装束とサングラスから分かる(この意匠はそのまま映画『メン・イン・ブラック』等に引き継がれている)。

それと劇中に「イリノイ・ナチ」なるネオナチらしき集団が現れるが、もちろんそんなものは実際にはないw

ナチスとはユダヤ人だけではなく、アーリア人以外の人種…特に有色人種に対しての差別が著しい。

つまりブラック・ミュージックを愛する白人のBBとは、全く真逆の立ち位置にいるのが イリノイ・ナチであり、まさに本作におけるわかりやすい「仮想敵」となっているわけだ(しかも人種差別主義者なのにゲイというオチ付きw)。

そして本作の監督、ジョン・ランディスといえば後にマイケル・ジャクソンの『スリラー』のPVをディレクションした事で世界の映像・音楽史を名を残した。



黒人音楽とミュージカル…スリラー誕生の裏には BBが全く関係ないとは言い切れないわけだ。


その3 : 過去のコメディ映画へのオマージュ

BBといえばレイバンのサングラス「ウェイファーラー」モデルが有名だが、 よーく見るとジェイクの方は茶、エルウッドの方は黒と 同じウェイファーラーでも色が違うので是非ともチェックしてもらいたい。

そしてBBはサングラスや黒装束だけでなく、「デブとノッポ」という その二人の容姿もアイコンのひとつとなっている。

そういった構図は昔からあり、例えばサイレント映画の時代には「ローレル&ハーディ」や、デブとノッポではないが 二人組という事で言えば ディーン・マーティンジェリー・ルイスの「底抜けコンビ」等がその代表だ。






それとクライマックスの大量のパトカーが追跡してくるシーンは、これまたサイレント映画時代のコメディアン、バスター・キートンの『キートンの警官騒動』(1922)へのオマージュである。



まさに警官をパトカーに置き換えただけの「人海戦術コメディ」のパロディだ(笑)。

音楽だけではなく、そういった過去のコメディ作品への敬意も忘れていないのが ジョン・ランディス監督らしい。

で、ジョン・ランディスといえば、自作の作中に「See You Next  Wednesday!」というメッセージが必ず隠されているという お遊びが有名である。

日本では土曜日からが多いが、アメリカでの映画の封切り日は水曜日なので、映画の予告編等でよく使われていたフレーズなのだが、 そんなところからもジョン・ランディスの「映画愛」が感じられる。

知らない方は是非とも『ブルース・ブラザーズ』のどこに この「See You Next  Wednesday!」が隠されているか探してみてもらいたい。

それとスティーブン・スピルバーグ監督もカメオ出演しているのですが、どこに出ていたかわかりますかぁ?


その4 : ジョン・リー・フッカーとキャブ・キャロウェイ

本作にはジェームス・ブラウンや アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ等の大御所黒人ミュージシャンが出演しているが、その中で異彩を放っているのが ジョン・リー・フッカーキャブ・キャロウェイである。

ジョン・リー・フッカーとキャブ・キャロウェイといえば、もう80年代の時点でR&B界における「伝説的な大人物」であった(ジョン・リー・フッカーに至っては劇中で「偽物だろ!!」と野次られるオチまであるくらい「あの人は今」的な人物だったというわけだ)。

そういった「超大先輩」を引っ張り出して最後に日の目を見させたというのもBBの大きな功績のひとつである事も忘れてはいけない。



よく見ると ジョン・リー・フッカーのバックバンドのメンバーもフロアで踊っているのも皆白人だ。

まさにR&R黎明期の貴重な映像である。その後 エルビス・プレスリーの登場により、ロックンロールは白人のものとなってしまい、ロックの歴史からしばらく黒人は消えてしまう(ジミヘン辺りまで)。




このキャブ・キャロウェイの無茶苦茶な動き!!w 今見ると笑ってしまうが、スウィングジャズ全盛の30年代にこんなして激しく身体を揺さぶり踊りながら唄った人物などいなかったはずだ。これこそがまさに後のエルビス・プレスリーやマイケル・ジャクソンの原型になったと言っても過言ではないだろう。


と、まぁ こんなところを踏まえて観て頂けるとより楽しめるかと思います。

もちろんこういったトリビアや予備知識無しでも充分に楽しめる娯楽作品ではあるのですが。


ではでは 4/1、 皆様のお越しをお待ちしております!!

空飛ぶゆうれい船

オープニングの骸骨が動き出すシーンや 義父・義母が死ぬシーン、ボワジュースの飲み過ぎで溶けていく人々等が妙にリアルで全編トラウマ全開のアニメ(苦笑)。

なので子供に見せちゃダメ!!w 大人になってから見るように!!w

街中に戦車が現れて車を踏みつぶしながら突進するシーンが 新ルパン三世の最終回『さらば愛しきルパンよ』の国防軍 VS ラムダのシーンにやたらと似てるなーと思ったら、原画マンとして若き日の宮崎駿が参加していたw なーるほどね~。

関東女賭博師

江波杏子の「女賭博師」シリーズ・第5弾。

祝・大滝銀子フカーツ!!w

しかも今回は 女スリ師のお銀さんが 壷振り師に華麗に とらば~ゆの巻☆w


そして昇り竜のお銀の才能を見い出し、手塩に掛けて育てる 壷振りのお師匠さんが、なんと伊藤雄之助!!

伊藤雄之助というと、岡本喜八監督の『ああ爆弾』『肉弾』などのエキセントリックな演技の印象が強いが、本作では抑制を利かせた渋~い演技を披露している。これがまた超絶的にカッコイイ!!

それと志村喬や田中邦衛など 東宝組も多数出演なのも見どころかと。


お銀さんの指が折られるシーンでは思わず「イタタタ…」と声に出してしまったな~w

こういう描写が巧いのが大映映画っぽいよね。悪趣味というか、泥臭いというか…(苦笑)。

ま、それがいいんだけどねw


これで1作目を除く 、シリーズ全てのレビューが終わりました。

「女賭博師」シリーズがソフト化されて、みなさんに観て頂けるようになる事を願いつつ、これにて終了☆w

三匹の女賭博師

江波杏子の「女賭博師」シリーズ 第4弾。

3作目の『女賭場荒し』で確立された「鉄火場渡世」に生きる女のストーリーがここでも生かされて、より洗練されたドラマチックなものとなっている(しかし本作のエナキョンは何故か「大滝銀子」ではないw)。

特筆すべきは後のシリーズのセミレギュラーとなる安田道代(現・大楠道代) と、「落とし穴女優」(『女賭博師尼寺開帳』)・三条魔子(太もも露出のシーン多し/笑)の二人も出演している点だ(そういえば『女賭博師乗り込む』でも三人とも出ていたなぁ)。つまりコレに江波を加えて「三匹」というわけだが、三人じゃなくて「三匹」とは是如何にw

ま、五社英雄監督のテレビシリーズ『三匹の侍』がこの前(1963~69年)だから、きっとそれの影響なんだろうなw


しかし三条魔子の相変わらずのビッチぶりには舌を巻くどころかペロペロしたくなるぜ!!w

沢尻エリカなんか、割り切って この路線を目指せばいいのになぁw

沢村貞子も出ていて、いい味出していたなぁ~☆


女三匹、三つ巴の熱き戦いを しかと見届けよ!!w

美女が三人も出ているから、面白さも三倍っつーわけで☆w

女賭博師

お待たせしました!!

帰ってきた
江波杏子「女賭博師」シリーズのレビューです。


んでもって今回紹介するのは第2作目の、その名もズバリ『女賭博師』(1作目は見逃してしまいました…/苦笑)。 


あ、この頃はまだ大滝銀子じゃなかったのね(この時の役名は「絵森夏江」)。 

実は初期の頃、賭場の話はまだメインではなかった事が判明(爆っ)。 

どちらかと言うと、ドロドロとした人間群像劇の方が主体。 

話自体は非常に暗いです(苦笑)。 

でも人気が出て、こうして回を重ねる事で「女賭博師」シリーズのパターンや型が確立されていったのね。 


で、ゲストライバルの川口小枝という女優さんが気になった。 

ちょっとぽっちゃりしていてあまり美人ではないのだが、小悪魔的な感じで 顔がベッキー、もしくは杉田かおるに似ているのだww

ももドラ momo+dra

テレ朝動画で配信されていた ももいろクローバーZのオムニバスネットドラマ『ももドラ momo+dra』が1週間限定で劇場公開されるという事で『映画 けいおん!』(2回目)に続き、2日連続で同じ映画館@茅ヶ崎に行ってしまいましたw

まぁ、映画としての出来は さすがにウニャウニャで(苦笑)、正直 画質的にも劇場の大きなスクリーンに耐えられるものではなかったのですが、ドアップで映されても鑑賞に耐え得る ももクロちゃんたちの可愛さがそれをカバーしていたので なんとか観られたといった感じw

それとレンズの使い方が明らかにおかしかったよな(使用したカメラの都合かもしれないが)。やたらと被写界深度が浅くてさぁ、画面のほとんどがボケボケなの(苦笑)。

でも 女の子のアップを可愛く見せるためには そうなっちゃうのかなぁ?

そういった部分で「映画にのめり込む」感じにはなれなかったけど…ももクロちゃんが可愛ければ、輝いていれば それでいいんです!!w だって、アイドル映画なんて そんなもんだべ?w


ちなみに演技が自然で圧倒的に上手かったのは夏奈子杏果しおりんは まずまず、ちょっと緊張気味の れに、そして あーりんの演技が なんだか一番あざとかった(でも可愛いので許すw)。

映画 けいおん!【2時限目】

IMG_0231

昨日『映画 けいおん!』湘南地区(茅ヶ崎)での最後の上映を観てきました(2度目)。


まぁ1度観てストーリーは分かっているので、2度目の鑑賞となる今回は なるべく映像に集中して観てみました。

そしたら、いろいろな発見が…。

今後 リリースされるであろう DVD等で観る際の参考にして頂ければ幸い(ちょいネタバレ注意w)。


【その1】 映画的なカメラワーク

オープニングの部室でのシーンをよく見ていたら、画面がホント気づかないぐらいの程度でブレているカットがいくつかあった。

それはつまり実写でいうところの「手持ち撮影」を意識しているわけだが(おそらくHTTメンバーのうちの誰かの主観の映像)、人間が手が描いて作っているアニメにおいては 作り手が意識的にやらなくてはできない効果である。

つまりこうした「カメラワーク」を意識して作る事によって、より映画的な効果を得ているというわけなのです。

「『(映画) けいおん!』ってテレビの延長線上のもんでしょ?」と言われてしまえば それまでなのですが(笑)、それでも作っている側(スタッフ)からすれば、少しでも『けいおん!』が映画として成立してくれればという思いで作っている事がこういった演出からわかるのですよw


【その2】 ファンへの贈り物

ラブ・クライシスのマキちゃん(第1期)や、パスポートをみんなで取りに行くくだり(第2期)は 地上波放送ではオンエアされていない、DVD or ブルーレイで初めて公開された「番外編」のエピソードである。

つまりテレビ放送だけを見ていただけでは分からないエピソード(伏線)もかなり平然と本編(映画)内に盛り込まれている。

ある意味 不親切と言えば不親切なのだが(笑)、それは裏を返せば 全エピソードを見て網羅してくれた熱心なファンたちへスタッフからの贈り物(ファンサービス)であると言えないだろうか。

律ちゃんの弟や、オカルト研のコンビ、そしてモブキャラである他のクラスメイトまで、ほぼ全キャラをなんらかの形で再出演させているのは、これはファンサービスというよりも 山田尚子監督がホントに全てのキャラに愛情を注いでいた事の証だ。 

ま、平沢家のパパ・ママが本編でアニメとして初登場したのは ある意味、ファンサービスなんでしょうけどw


【その3】 1度観ただけではわかりづらいメッセージ

ファンの間では話題になっていたシーンを再確認してきた。

それは卒業前に教室で敢行した早朝ゲリラライブでの一幕。

『U&I』のギターソロパートで、唯があずにゃんと向かい合って演奏しようとすると、あずにゃんがコーラスパートではなく 唯と同じメインパートを弾き出して 唯がビックリし、あずにゃんが微笑むという件。

演奏中での出来事で、もちろんセリフ等の説明はなく 映像と音だけで表現しているので気にして見ないと かなりわかりづらいシーンではあるのだが、再確認したところ 確かにあずにゃんが「唯先輩、実は私もこのメインパートは弾けるから、卒業しても そのパートは軽音部で私が引き継ぎますね」という「言葉にできないメッセージ」を送っているように見えなくもないw

その後、唯はステージ(机)からダイブするわ、ムギちゃんはピョンピョン飛び跳ねながら演奏と大はしゃぎ!!w

演る側も見る側(劇場の観客も含む)のボルテージも最高潮に達するわけだが、それこそが彼女たちにとっての「武道館」だったというわけだ。


【その4】 ガーリィ・ムービーとしての『けいおん!』

この『映画 けいおん!』を観た時に思った事で、意外とみんなが指摘していない事があったので この場を借りて言っておきたい。二代目淀長(襲名予定)としてはw

それは 『けいおん!』という作品が ガーリィ・ムービーというカテゴリーであまり語られていないという現実だ。

テレビ版では ほのかに匂わせる程度であった 唯あずの「がちにゃん」的展開も、本編の方では「あずにゃん LOVE」という形で露骨に表現されているw

テレビ版では結構存在感のあった澪の見せ場は本作ではほとんどなく、ただ単に回転恐怖症の少女みたいな希薄な扱いになってしまった(苦笑)。あ、そういえば澪のガチネタといえば「曽我部先輩と秋山澪ファンクラブ」だよなw

それぐらい山田監督の中で『けいおん!』と言えば、平沢唯と中野梓の物語だったんだなーと実感(これを観た後に第2期の#9『期末試験!』の回等を見直すと なるほどと思うw)。

そして ラストのPV(『Singing!』)では、まるで寄宿舎の女子校生のような制服を着たHTTの5人が手と手をリボンで強く結ばれて繋がっているというビジュアル・イメージまで具体的に見せている。

それはまるで『ヴァージン・スーサイズ』 や『ピクニック at ハンギング・ロック』、そして『エコール』等のガーリィ・ムービーを彷彿させるようなシーンである。

「東洋のソフィア・コッポラ」山田尚子監督が見せてくれる次なるガーリィな世界観に期待せよ!!w

この女性ならではの繊細な感覚だけは、宮崎も富野も押井も庵野も絶対真似ができない唯一無二のものなのだからw
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