かーやん☆ブログ

稀代のボンクラDJ あるいは プラモデルおじさん

2013年08月

トラック野郎 御意見無用

東映の『トラック野郎』シリーズ第1弾。75年作品。

確か5〜6作目ぐらいまで かつてDVDを持っていたのだが、今また借りてきて見直している。

そういえば オイラが子供の頃は、土曜の昼間っからとかテレビでやってたよなー。デコトラ(プラモ)ブームなんかも相まって。

本作は 元々ヤクザ映画ブームが衰退した東映に「やもめのジョナサン」役の愛川欽也が直接持ち込んだ企画と言われている。

それだけあって、愛川の男気や映画への意気込みが感じられる意欲作となっている。ジョナサンがかつては国家権力側の人間であったというようなエピソードも深みがあって面白い。当時同じくお正月映画のドル箱であったライバル・松竹の寅さんシリーズに対抗している事もあってか、人情味溢れるストーリー展開と主人公・星桃次郎の悲恋が物語の基本線になっているのもポイント。

しかし『男はつらいよ』と大きく異なるのは、東映(鈴木則文監督)ならではの「泥臭さ」であるw そこら辺は ちゃんと良い気味でも悪い意味でもヤクザ映画の伝統を引き継いでいるんだな、コレがw

日の丸警察にも平気で楯突き、スピード違反や積載オーバー、荷抜きは日常茶飯事。そして主人公の桃次郎は毎回トルコ風呂やストリップ小屋へw こんなんじゃテレビ放送できるわけないわな、今となってはw

だからこそ面白いし、今だから観る価値があるんではないかな…と、勝手に思っています、オイラはw

で、本作の見どころは ヒロイン・中島ゆたかの比類なき美しさ。そして準ヒロインの「モナリザのお京」こと夏純子も なかなか「ハクいナオン」(by 宇崎竜童)である☆w

それとゲストライバル「関門のドラゴン」役の佐藤允のカッコイイ事!! 男が見て惚れる男とはまさに彼の事だ。久しぶりに『独立愚連隊』(岡本喜八監督)を観たくなっちゃったよ!!w


★★★★☆

で、このレビューでは毎回 映画が始まってから桃次郎がトルコ風呂に行くまでの時間を計測・検証していきますwwww

ちなみに第1作「御意見無用」の記録は、7分34秒でした!!w

ムカデ人間2

先に言っておきますが、絶対に見ない方がいいよwwww

人によっては気持ち悪くなったり、不快になるだろうから。

ストーリーの連続性はパート2にはないのだが、実はメタフィクションになっている。

簡単に概要を話すと、映画『ムカデ人間』を観て「自分もムカデ人間を作りたい!!」と妄想にふけるハゲ・デブ・チビ・メガネの超変態さん(もうねぇ、見た目が既にNG/笑)が、無差別に人を監禁しまくって今度は「12人」つないじゃおうというペガサス・ファンタジーw

ストーリーだけ聞くと「ここまでくると、もうギャグなんじゃね?」と思うかもしれないが、本作は前作のトム・シックス監督による正当な続編であり、前作以上に茶化した感じがなく、かなりマジにこの異常な世界観を構築している(苦笑)。

映画としては前作よりもこっちの方が好きですけどね。でも良い子は見ちゃダメ!!w

血だけじゃなくて いろんなもんも飛び散るので(苦笑)、全編モノクロ映像なのも納得の1本。

っつーか オイラ、実はホラー映画はあまり得意ではないのですが、何故だか この『ムカデ人間』シリーズは普通に見られるんだよなー。

心霊とかオバケは苦手なのですが、単純に血が飛んだり、首チョンパされたりっていうのは大丈夫みたいw 残虐なのかなぁ、オレってw


★★★★☆

コマンドー

久しぶりに観た。最初から最後までちゃんと観たのは、劇場で観た小学生か中学生以来かw

近年ではテレビで吹替版をやる度に 2ちゃんでスレッドが阿呆みたいに立って盛り上がる「祭り映画」になってしまったようだが(苦笑)、確かに今見直すと穴だらけではあるw そりゃあ 見ていて突っ込みたくもなるわな。まぁでも当時は「こんなもんか」と思って普通に見ていたけどw

だいたい自分の娘を助けるためだったら人殺しも誘拐・恐喝、器物破損・窃盗でもなんでも正当化されちゃうっていう とんでもない内容だからねw

シュワちゃん全盛期のこの頃、一方ではスタローンが『ランボー』とかやってて競うようにして お互い派手なアクション映画を大量生産したわけです。

その時代時代で ジョン・ウェインであったり、カーク・ダグラスであったり、チャールトン・へストンであったり、マッチョなアクションスターはいたわけですが、うちらアラフォー世代のアクションスターっていったら やっぱシュワルツェネッガーかスタローンか、ジャッキー・チェンだもんねw

M60やデザート・イーグルを片手でバンバン 玩具のように撃つアクション俳優なんて、もう今後出てこないかもなぁ…w

今となってはハイビジョン画質で簡単に見られるようになったので、敵のアジトをリモコン爆弾で破壊するシーンをよーく見ると、建物の周囲に立っている衛兵たちがマネキンである事が普通に見ていてはっきりと分かるw しかし、それもご愛嬌だw

ここはひとつ、素直に若き日のシュワちゃんのアクションと、アリッサ・ミラノの可愛さを楽しもう☆w

そういやぁ 本作でのアリッサ・ミラノの人気は当時本当に凄くて、『ロードショー』や『スクリーン』の表紙にもよくなっていたし、特に日本での人気が尋常ではなく、本国米国に先駆けてCDデビューとかもしてたもんなー。

そんなオイラも彼女のファンでした☆ 『レオン』のナタリー・ポートマンが現れるまではwwww


★★★☆☆

ムカデ人間

そもそもホラー映画は得意な方ではないのですが、YouTubeとかで予告編なんかを見て非常に気になっていた作品をようやく観了。

まぁ別に怖い話ではないですけど、気持ち悪いです。かなりw

ムカデ人間っていうと いろんなものを想像するかと思うのですが、要は人のコーモンと口を手術でくっつけて、3人の人間を1つにしちゃおうという、いわゆるひとつのファンタジーです(苦笑)。

しっかし、よくぞまぁ こんな悪趣味な事を思いついて映画にしたもんだね。っつーか、仮に思いついても普通映画にしないよねw 誰か途中で止める人がいなかった事自体がもう奇跡のような映画だw

それと別に「人間としての尊厳を持って…」とか、そんな崇高な映画でもないっす(苦笑)。興味ある人だけ見てください。

なんでもパート2もあるらしいんで、とりあえず見てみたいです。怖いもの見たさでw


★★★☆☆

ビッグ・マグナム 黒岩先生

新田たつおの同名原作漫画を実写化した85年作品。

要は日本版『処刑教室』(82年)であり、『ダーティーハリー』(71年)や『タクシードライバー』(76年)、『マッドマックス』(80年)のパロディーであり、横山やすしの「俺様ウルトラバイオレンスムービー」でもあるw

酷い、とにかく酷い。全てが酷いw

おそらく主演者もスタッフも、関わった全ての人たちがなかった事にしたいと思っているはずの「超暗黒黒歴史映画」だ(苦笑)。

でも、ついつい見ちゃうんだよねー☆w 悲しい時とか落ち込んだ時に見たら、あまりの馬鹿馬鹿しさに元気になっちゃうよw

あとあんまり脳味噌使わないで映画を観たい時には、この手のが最適☆w 同じ東映の『トラック野郎』シリーズ(75〜79年)とかもねw

しっかし80年代に入っても こんな泥臭い映画を作ってたんだから 凄いよな、東映ってw

個人的には当時好きだった 斉藤ゆう子(ショート&眼鏡っ子)が出ているので、それだけでも満足☆w

クレジットには おそらく生徒役に、当時無名の川村万梨阿(声優)と工藤静香の名前があった。どこにいたんだかさっぱりわからんかったけど…w


★★★☆☆

パシフィック・リム

現在劇場公開中のハリウッド映画『パシフィック・リム』を観了。

のっけからラストまで ずーっとクライマックスみたいなド派手なアクションが続く、ギレルモ・デル・トロ監督の日本製ロボットアニメ&特撮映画への異常なまでの偏愛をとことん味わい尽くす、そんな作品w

KAIJU(怪獣)をミサイルのような化学兵器で倒すのではなく、バカでっかいロボットで ただただひたすら掴んでぶん殴るぶん殴る!!…というホント小学生みたいな話なのだが(笑)、まぁたまにはいいと思いますよ。こういうなーんにも考えないで楽しめる映画もw

それと本作は 特に血が飛び散ったり濃厚なラブシーンがあったりする映画ではないので、全方位型というか オイラみたいなオタクだけではなく老若男女 誰もが楽しめる作りになっているのもミソ。是非とも映画館の大きなスクリーンと大音響でお楽しみくださいませ。

今回は3Dの吹き替え版で観たのですが、是非とも2D版も観てみたいですね。3Dは迫力満点で面白かったですよ。そういえば劇場で3D映画を観たのって『アバター』以来だったw 今日は300円で3Dメガネも買ったから、また何か3D作品があったら観に行きたいですね。


で、最後に 最高に面白かった『パシフィック・リム』に苦言を2点。

まず1つ目は、これはいかにもハリウッド映画らしいなぁと思ったのですが、本作では怪獣の存在に意味を持たせたり ご丁寧な事に何故に何処から出生してくるのだという説明・理論・理屈がきっちりとなされているんだけど、アレが蛇足だなと思えた。

だって怪獣ってさぁ、どこからともなく何の意味や理由もなく突然現れて暴れるから怖くて なおかつ神秘的なわけじゃないですかぁ? そこがちょっと引っ掛かったのと、あと2つ目は…

なんで近未来の香港のビル街に「強力わかもと」のCMを流さなかったんだっていうwwww

この映画ってワーナーブラザーズ製作・配給なんだからさぁ、あそこまでやって しかも香港を舞台にしているんだったらブレランにもオマージュ捧げろよっていうw

でもまぁ、雨がしとしと降っているネオンだらけの香港の街並みは まさしく『ブレードランナー』のそれではありましたけれどねw


★★★★☆

コクリコ坂から

宮崎吾朗監督作品2作目を鑑賞。

まだまだ親父さんのような吸引力のある画作りはできていないが、処女作『ゲド戦記』からしたら大きな進歩だ。

もう60年代の日本を描いて説得力を持たせられるのはアニメーションだけなんだろうなぁ。

そういった意味では映画として成功していると思うし、狙いも当たったと思う。それと変に感傷的であったり、劇的な展開でなかったのも好感が持てた。まぁ、ただでさえ内容がメロドラマですからねw でも ああいう時代だからこそ、こういった事もあり得るというのもそれなりの説得力があったし。

これならもう1回ぐらい見直してもいいな。『ゲド戦記』は劇場で一度観たっきりだけどw

そして今回も手嶌葵が起用されているのだが、前回の『テルーの唄』同様 主題歌が良い。こういう出会いって大事なので、五朗さんはこれからも手嶌葵を使い続けるべし。武部聡志の音楽も嫌味がなく素晴らしかった。

戦前の『風立ちぬ』、そして戦後の『コクリコ坂から』とセットにして観るのも一考かと。両者とも古き良き日本映画の佇まいを持っている点で共通しているので。


★★★☆☆

サニー 永遠の仲間たち

巷で評判の良かった韓国映画を遅ればせながら観てみた。

噂通りの傑作だった。ついに女性版『スタンド・バイ・ミー』が生まれたといった感じ。

アラフォー世代にはグッとくる内容なので、是非ともオイラと同世代の女性に観て頂きたい。

それと劇中の70〜80'sソングの数々にズキュンと胸を撃ち抜かれた。もうそれだけで感涙もの。

岩井俊二監督の『Love Letter』とか好きなら必見。っつーか、ホントいい映画なんで、みんな騙されたと思って観てみて!!w


★★★★★

007 スカイフォール

007シリーズ50周年にして最新作。

ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドは結構好きです。前作2作もなかなか面白かったし。

本作オープニングのアクションシーンの迫力は満点だった。しかし話が進むにつれてアクション色は尻つぼみに…(苦笑)。

でもこの抑制した演出も50周年を意識した 初代ボンド ショーン・コネリーへのオマージュ、原点回帰だったのかなと都合よく解釈w 実際、アストンマーチンDB5も出てきましたし。

それとオマージュと同時にセルフパロディー的要素も多々あり。例えば新しくなった若い「Q」に「ペン型爆弾なんて、もう古い」と言わせたりとかねw

特筆すべきは、コーエン兄弟の作品のほとんどを手掛けている撮影監督 ロジャー・ディーキンスによる美しい映像。それだけでも一見の価値ありかと。


★★★★☆

市川崑物語

岩井俊二監督による巨匠・市川崑監督のドキュメンタリーというか、バイオグラフィーを描いた佳作。

作中では一切ナレーションはなく、タイポグラフィのみで解説される。

まぁ要は「これなら本でもいいんじゃね?」的な内容なのだが、そこはやはり映画監督…映像で語る事に拘ったのであろう。

それと本作では、知る人ぞ知る 公私ともに市川崑監督の最高のパートナーであった和田夏十の事も大きくフィーチャーされている。

これは『市川崑和田夏十物語』と言っても過言ではないだろう。

こうして市川崑のフィルモグラフィーの数々を見ていたら、自分はあまりにも市川崑作品を観ていないなという事に気づかされた。

これを機会にもうちょっと観ておかなければと思った今日この頃なのであるw


★★★☆☆
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