松竹、’77年作品。
刑務所から出所してくる健さんっていうのが既に『網走番外地』シリーズなんかのセルフパロディーになってるんだな。
っつーか、武田鉄矢も桃井かおりも まるで誰かがやってる ものまねみたいというか、こっちもセルフパロディーだよな、今となってはw
この頃の武田鉄矢なんてホントにマウンテンゴリラそのものだし(爆っ)、桃井かおりも なんだか若い頃の都はるみ みたいだったw
それよりも倍賞千恵子が可愛かったね。まさに下町の太陽☆w
しかしコンドームが1箱1000円とは…今とあんまり変わらないという事は当時えらい高かったっていう事だよな。超高級品w 官製はがきが20円でポケットティッシュが30円、味噌ラーメンが500円で高いとか言ってたしなw
で、最後に本作のラストがすごく気になったので ここに記しておく。
タイトルにもある「黄色いハンカチ」のシーンだ。
車で元妻のいる家に向かい、まずは武田鉄矢が掲げられた無数の黄色いハンカチを見つける。その前に彼に前ピンがきていて背後に薄っすらと黄色いハンカチが遠目に見えるカットを挟んでいる。この演出はなかなか良い。
しかしおかしいのはその後である。第一発見者が武田鉄矢と桃井かおりであるのは別にいいのだが「あっ!!」と見つけたところでハンカチの画(引きではあるのですが)をインサートしちゃってるんだよね。
本当だったら そのカットは挟まないで、健さんが初めて見たところでバンとハンカチが大写しになった方が演出としては効果的だったような気がするのですが…と思わず、松竹の大巨匠・山田洋次をDISってみましたwwww
まぁね、山田洋次のような名匠であってもこういう失敗をするんですよw
ところで前回レビューした『網走番外地 南国の決闘』といい、この『幸せの黄色いハンカチ』といい、不謹慎な言い方かもしれないが、健さんが亡くならなければ こうして見る機会はなかったであろう。
まずはこうした映画との「出会い」のきっかけをくれた健さんに感謝せねばならない。合掌。
で、ここで死者に鞭打つわけではないのだが、正直に言うと この頃の健さんの演技もまだまだであるw
健さんの演技は後年になればなるほど味が出てよくなっているように気がするな。
そんな「不器用」だった健さんの映画人生を これを機に もっと振り返られればと思います。
★★★☆☆