かーやん☆ブログ

稀代のボンクラDJ あるいは プラモデルおじさん

2018年11月

恐怖の報酬 オリジナル完全版 (ウィリアム・フリードキン監督)

珍しく映画のはしご2軒目。シネマート新宿にてウィリアム・フリードキン監督の『恐怖の報酬』を鑑賞。

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オリジナルは言わずと知れたアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督のフランス映画『恐怖の報酬』(53年)。
本作はアメリカでリメイクされた77年作品のデジタルリマスター・オリジナル完全版。
油田火災のためにニトログリセリンを運ぶというプロットは一緒だが別作品と言ってもいいだろう。
豪雨の中、ニトログリセリンを積んだトラックで吊り橋を渡るシーンは圧巻。当たり前だが当時はCGなど無い。増水した荒れ狂う川のシーンなんてどうやって撮ったんだろ?

フリードキンはめちゃくちゃ好きという程でもないのだが、ドキュメンタリー風のキャメラワークや硬質な画調が好み。最後 相方が死ぬシーンは煉獄以外の何物でもないな。完全にナイトメアwwww
とりあえずスクリーンで観られてよかった。立川シネマシティの極音上映でなくても充分トラウマ級でした。これはホラー映画ですよ。まさにジョゼフ・コンラッドのハート・オブ・ダークネス(『闇の奥』)でした、ハイw

★★★☆☆

THE COLLECTORS〜さらば青春の新宿JAM〜

新宿ピカデリーにて 映画『THE COLLECTORS〜さらば青春の新宿JAM〜』を鑑賞。

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実は特別コレクターズのファンっていうわけではなく昔から普通に聴いていたんだけれども、この30年 俺もコレクターズもよくぞ生きていてくれて本当に嬉しいと思えた至福の105分だった。
まさか去年武道館で初めてライブを生で、そして今こうして映画館の大スクリーンでコレクターズを観られるだなんて夢にも思わなかったから。オープニングから泣けてきたよ。
それこそこれまた今は無き日清パワーステーションでネオGSなんて呼ばれた頃から知ってるからねぇ。感慨もひとしお。
やっぱコレクターズ最大の幸福と不幸は「売れなかったけど ここまで来られた」って事に尽きるでしょ?w
人も暮らしも風景も随分と変わったけれど、30年以上ブレずにここまで生き残ってくれた事にただただ感謝です。どうもありがとう!!

★★★★★

男はつらいよ 寅次郎恋歌

シリーズ8作目『男はつらいよ 寅次郎恋歌』を観る。

もう繰り返し何度も観ている国民的映画ではあるが、子供の頃はただの喜劇映画としてしか見ていなかったので、大人となった今『男はつらいよ』を撮影や脚本や演技等、山田洋次監督の作家性という観点であらためて検証していきたいと思う。

寅次郎恋歌の話の軸のひとつになるのは寅さんの義弟・博の母の死だ。
『男はつらいよ』シリーズは喜劇映画と思っていたのだが、よくよく観てみると寅さんが出てくるシーン以外は意外と暗いw 『家族』や『学校』シリーズ等と基本的には変わらないシリアスホームドラマだ。
通夜の席で激昂する博(前田吟)のシーンには胸を打たれた。よくよく考えたらお正月映画にはふさわしくない内容だw
そこから読み取れるのは、別に山田洋次は喜劇映画を作りたくて撮っているわけではなくて、松竹から求められて作っている中で自己の作家性を打ち出している映画監督であるという事だ。
そこで渥美清の存在が緩衝材となっているというわけだ。そしてそれを受ける賠償千恵子の演技が彩を添える。

それと感じられたのは黒澤明の影響だ、松竹なのに(苦笑)。
テレビ放映も念頭にあったのにも関わらず、こだわり続けたシネマスコープサイズ、望遠レンズの多様、脚本は一人で書かずチームで…と挙げていくと共通点はかなり多い(そういえば博の父役・志村喬は黒澤組の常連だ)。
画像のように家族が茶の間に集まるシーンではシネスコサイズの利点を活かし横長の画角に皆が綺麗に収まるように配置しているのがよく見て取れる(しかし山田洋次は黒澤のようにマルチで撮る事はない)。

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山田洋次については他にも書きたい事は色々あるのだが、シリーズは49作もあるので、また別の機会に譲るとしようw ありがとう、BSテレ東さん!!w

DESPERADOS DJ DEBUT GIG!

藤沢を離れて早2ヶ月、いよいよDJ karyangが東京の地で本格始動します!!

西多摩地区の頼もしい有志たちが集い、新たなるDJチーム・DESPERADOSを結成。そのデビュー戦を立川南口のレコードBAR Asylumさんにて執り行います。

もうすごいメンツが揃ったんで、是非とも遊びに来てくださいねぇ~☆

みんな優しい人たちの集まりなんで、アー写だけ怖くしてみましたw なにせ「ならず者たち(DESPERADOS)」だもんで…wwww
 

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DJs

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12/9(日) 17:00DESPERADOS DJ DEBUT GIG!』@立川Bar Asylumチャージ1000円(ドリンク要オーダー・オール500円)

KREVA MIX 〜王者の風格〜

もう28作目!! こないだミスチルミックスを上げたばっかりなのに!!wwww
そんな「王者の風格」を見せつける珠玉のDJミックスがまた爆誕しましたw
自信作なんで是非とも聴いてみてください。クリスマスソングも入っているので これからの季節にもピッタリかと🎄

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『KREVA MIX 〜王者の風格〜』DJ karyang (ダウンロードはこちらから)

『Dr.K』KREVA
『THE SHOW - 熊井吾郎Remix』KREVA
『王者の休日』KREVA
『コトバにできない』KREVA〜『言葉にできない』オフコース
『Too Many Girls feat. KREVA』tofubeats
『裏切り御免』The THREE
『ACE』KREVA
『スーパーオリジナル』KICK THE CAN CREW
『千%』KICK THE CAN CREW
『イツナロウバ』KICK THE CAN CREW
『ファンキーグラマラス』KREVA, MUMMY-D〜『ファンキーグラマラス Part2』マボロシ Feat. KREVA
『Sayonara Sayonara』KICK THE CAN CREW
『クリスマス・イブRap』KICK THE CAN CREW
『TORIIIIIICO!(feat. CASSETTE VISION)』KICK THE CAN CREW
『住所』KICK THE CAN CREW, 岡村靖幸

なお mixcloudでもオンライン視聴できますので、何卒。
 
 
【DJ karyang 今後の活動予定】
11/17(土) open 15:30 start 16:00『出来損ないの倫理』@藤沢『湘南bit』エントランス2000円(1ドリンク付き)
12/2(日) 13:00〜『東中野は夜の7時』@東中野『ビストロde麺酒場 燿ひかる』チャージ 2500円(1ドリンク)

自分は出ませんが、こちらもヨロシクです。
12/2(日) 18:00〜 ぎょーざ会 Presents『蔵出ししNight』@藤沢『無国籍料理 World Pirates』2000円飲み放題(一部除外品あり。要フードオーダー)

Mr.Children MIX ~未だ秩序のない現代にフランケンシュタイナー~

通算で27作目となりますDJミックスができました。
しかもミスチル縛り!!wwww

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『Mr.Children MIX 〜未だ秩序のない現代にフランケンシュタイナー〜』DJ karyang (ダウンロードはこちらから)

『フェイク』
『エソラ』
『everybody goes 〜秩序のない現代にドロップキック〜』
『Dance Dance Dance』
『ロックンロールは生きている』
『光の射す方へ』
『ランニングハイ』
『ロードムービー』
『君がいた夏』
『innocent world』

mixcloudにもアップしておりますので、オンラインでも聴けます。こちらもヨロシクです。


【DJ karyang 今後の活動予定】
11/17(土) open 15:30 start 16:00『出来損ないの倫理』@藤沢『湘南bit』エントランス2000円(1ドリンク付き)
12/2(日) 13:00〜『東中野は夜の7時』@東中野『ビストロde麺酒場 燿ひかる』チャージ 2500円(1ドリンク)

自分は出ませんが、こちらもヨロシク。
12/2(日) 18:00〜 ぎょーざ会 Presents『蔵出ししNight』@藤沢『無国籍料理 World Pirates』2000円飲み放題(一部除外品あり。要フードオーダー)

アイ・アム・キューブリック!

ジョン・マルコビッチ主演『アイ・アム・キューブリック!』(日本劇場未公開)を観了。


キューブリック信者なのでキューブリックと名のつくものはとりあえず観ておこうと思い観てみたのだが…まぁはっきり言って酷かった(苦笑)。これなら『ROOM237』の方が笑える分まだマシだw


スタンリー・キューブリックを名乗る男が甘い言葉と誘惑で次々と人を騙し、たぶらかし、金をたかるという、要はアル中でゲイの詐欺師の話。

大したオチもないのでこれがこの作品の全てだ。だからもうこれを読んだあなたはこの映画を観る必要はないw


酷い話だなぁと思ってよくよく調べたら、なんとこれは実話を基にした話だったw アラン・コンウェイという実在したキューブリック詐欺の男の話。なるほど、実話だからどおりでオチもカタルシスも無いわけだw しかもこれを監督したブライアン・クックとは『バリー・リンドン』や『アイズ・ワイド・シャット』で助監督を務めた人物で、脚本のアンソニー・フルーウィンは長年キューブリックの個人アシスタントをしていたというではないか。

要は身内で寄ってたかってこんな映画を作っているのだ!!(苦笑)

まぁ実話だからどうしようもないと言えばそれまでだが、これまでに愛がなく感情移入ができない映画も珍しい。それと何故にジョン・マルコビッチほどの名優がこんな映画に出てしまったのかも最大の謎wwww

劇中では『美しき青きドナウ』や『灯台守と結婚したい』そしてウォルター(ウェンディ)・カーロスによるスコア等、キューブリック作品のサントラからバンバン借用していたが、映像に関してはキューブリックに捧げたオマージュ的なものは ほとんど無し(オープニングとラストだけちょっと『時計じかけのオレンジ』っぽかったが)。まさに「死人に口なし」だからこそできた映画だろう。


まぁキューブリック好きの人は観ない方が身のためですよ(苦笑)。

でもこの作品、キューブリック本人が監督したら最高に面白かったかもねwwww

ちなみに実在の詐欺師 アラン・コンウェイが心臓発作で亡くなった3ヶ月後にキューブリックが亡くなったという。なんたる皮肉…。


★☆☆☆☆

ATARI GAME OVER

ドキュメンタリー映画『ATARI GAME OVER』を鑑賞。


話だけなら聞いた事がある人も多いかと思うが、米ゲームメーカー・ATARI社がコンシューマー向けに開発・販売した映画『E.T.』のゲームソフトの販売不振によってATARI社が倒産。そして数百万本の不良債権とも言うべき『E.T.』のゲームカートリッジが広大な砂漠にこっそりと埋められたという、いわゆるアタリショックの「都市伝説」を追い、掘り起こす事となる経緯と実際の発掘現場、そして当時のゲーム開発者等の証言も交えた短編ドキュメンタリーがこの『ATARI GAME OVER』だ。


まぁ分かりやすく言うと「徳川埋蔵金発掘プロジェクト」みたいなもんであるwwww

実際に発掘されたかどうかは…是非とも本編を見て確認して頂きたい。

それよりも「世紀のクソゲー」とも言うべき作品が如何にして作られたのか、果たしてATARI社が倒産した原因は本当に『E.T.』の所為だったのか等、都市伝説以上に興味深いATARIと『E.T.』に関する謎にも迫っているところが面白い。

ゲームにそれほど興味のない人でも、映画『E.T.』を観ていない人でも、80年代というあのキラキラと輝かしかった時代に生きてきた人には是非とも見てもらいたい1本。


で、本作の見どころは このドキュメンタリーの証言者であり発掘現場の目撃者としても登場しているアーネスト・クラインなる人物だ。

実は彼、あの『E.T.』を監督したスティーブン・スピルバーグの映画『レディ・プレイヤー1』の原作者なのだ!!(本ドキュメンタリーの製作も兼ねている)

そして彼はなんと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のタイムマシンでおなじみのデロリアンに乗って発掘現場へ向かうのだった(しかも助手席には等身大のE.T.人形を乗せて)。

これで点と点が線で繋がったw これぞ映画の醍醐味と言えよう。そして本ドキュメンタリーではスピルバーグ作品へのオマージュも多数収録されており、そこら辺も映画好きにとっては見どころかと。


ちなみにこのドキュメンタリーは本国ではネット配信等のみの公開で、DVDソフト化されているのは日本だけだというw その日本語版を製作した黒川文雄氏の熱意にも感服である。


★★★☆☆

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー論

『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』とは厳密にいうと夢の話ではなく「映画について言及した映画」だ。そこが当時のアニメとは一線を画する点だった。


劇場版1作目である『うる星やつら オンリー・ユー』が公開された当時、伊丹十三はこの作品を「甘い甘いお菓子のような映画」と評した。その事が押井守の中でずっと引っ掛かっていた。本人にその自覚があったのだ。「併映の『ションベン・ライダー』(相米慎二監督作品)の方が映画として ずっと魅力的だし面白い」と。

そしてリベンジを賭けたビューティフル・ドリーマーで彼は うる星やつらの世界観だけを借りて、自分の作家性を強く前面に打ち出した作品を作り上げる(これは宮崎駿における『ルパン三世 カリオストロの城』にも共通する)。それがアニメ史どころか映画史に残る傑作となった(が、原作者の高橋留美子とは遺恨を残す事となる/苦笑)。


繰り返される文化祭前日、折れても元に戻る面堂の刀、3階建だったのに4階建になっていた校舎、人がいないのに絶える事のないインフラとコンビニの食料実はこれらの事はテレビシリーズにおける うる星やつらの登場人物にとっては普通の日常風景に過ぎない。なんといってもギャグアニメであり、創作物なのであるから。

で、押井守はそのご都合主義を逆手に取って「映画と同じ作り物の世界」を我々の日常に置き換え 特殊なものとして描いたのだ。夢邪鬼がテンに渡した仔豚のお尻に©︎マークがあるのは そういう事だ。

後に押井守は『トーキング・ヘッド』のような直接映画を題材とした映画も作っているが、その作風は他の作品にも脈々と流れている。現実(日常)というソフトウェア(人間)と映画(アニメ)というハードウェア(器)というテーマは そのまま草薙素子とも重なるし、アニメだけでなく実写作品も多く手掛けている事からもそれが読み取れる。

押井守はアニメにCGを導入をし始めた頃に「(当時は)CGではCG(のシーン)しか表現できない」と言っていたが「映画は映画でしか表現できない」という事を今に至るまで体現し続けているのではなかろうか。

だから彼はいつも同じようなテーマ・モチーフを繰り返す。まるで友引高校における文化祭前日のように。

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