昨夜は咳が酷く、咳で目が覚めたり吐いてしまったり…と、最悪の体調ドクロ注射

んで、大事を取って今日もお休み。うーん、苦しいよぉ?汗

それなのに気張って『ミュンヘン』観てきちゃいました(笑)。

なにせ2006年最大の話題作ですからねぇ、これはやっぱ映画館で観るべきでしょ!!

で、まずは『ミュンヘン』がどんな話なのか、掻い摘んでご説明しよう。

1972年のミュンヘン・オリンピックで実際に起こったパレスチナゲリラ“ブラック・セプテンバー(黒い9月)”によるイスラエル人選手団11人の殺害事件の後日談が『ミュンヘン』の軸となっている。
そしてイスラエル政府はこのテロの報復としてモサド(いわば諜報機関)のメンバー・アヴナー(エリック・バナ)を抜擢し、テロの首謀者と目される殺されたイスラエル人の数と同じ11人のパレスチナ人の暗殺を命ずる…といったお話なのです。

モサドといえばアメリカのCIA、ロシアのKGB、イギリスのMI6みたいなもんだから、やろうと思えば007シリーズのようなスパイ・アクションに仕上げようと思えばできたのかもしれないが、スピルバーグ先生はそれを『シンドラーのリスト』『プライベート・ライアン』のタッチで坦々と描きあげたというところが本作のミソである。
そしてこうしたテロに対しての報復といってまず思い出されるのが9.11の悪夢である。
前作『宇宙戦争』でもスピさんはテロリズムの恐怖を『はだしのゲン』のようなヒロシマトンデモ映像で描いてみせたわけだが、この『ミュンヘン』でのテロによる殺害シーン、モサドによる暗殺シーンはゾゾッとするような衝撃映像の連続である。『プライベート・ライアン』ほどのインパクトはなかったのだが、『ミュンヘン』での殺害シーンはほとんど人体破壊といってもいいほどである(ネタバレになるのであまり言わないが、頬骨を弾丸が貫通したり、腕がプラーンプランになっていたり、とかドクロ)。

で、そんなトンデモ映像を手掛けたのは当頁ではおなじみの撮影監督 ヤヌス・カミンスキー御大である(スピルバーグとのタッグは本作で10作目)。
既存のフッテージ・フィルムと撮影されたドキュメント風の映像を巧みにカットバックさせ、ミュンヘン・オリンピックでのテロを忠実に再現させたり、フィルムの色調を変える(粒子を粗くさせる)ことで70年代の雰囲気を出したりと相変わらずの素晴らしい仕事っぷりでありました。これをフィルムで、大画面で観に行くだけでも映画館に行く価値アリです☆

…って、結局今回もヤヌス褒め倒しで終わっちゃったね汗(笑)

これじゃあレビューでもなんでもなくなってしまうので(苦笑)、最後にまともなコメントを。

本作のテーマは

テロは報復を生み、報復はテロを生む

という、今まで否応なく繰り返されてきた歴史的事実(悲劇)であり、社会的病巣である。

この史実を取り上げ、今の世にこうして問うということは極めて重要であり、大変勇気のいることだ。スピルバーグのその意欲と情熱に感謝。

しかし、この人と『インディ・ジョーンズ』シリーズとか撮ってる人が同一人物だなんて…ちょっと想像つかんわな。ある意味分裂症ちゃうん? この人(苦笑)。

これでマジでポスト・キューブリックになろうとしているのならば…それはそれで複雑な心境だなぁ汗(苦笑)

以上!!
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あ、今日は何気にTommy february6の日(つまりは誕生日)だったねハート

おめでとう、今年のフェブラリーで31歳のトミーラブ(笑)