アルチザン・岡本喜八による良質なブラック・アクション・コメディ『殺人狂時代』を久しぶりに見返す。

「映画は、初めの5分が面白ければ それだけでもう充分に傑作である」となんていう言葉が もしあるとしたら『殺人狂時代』は間違いなく傑作だ。

天本英世の流暢なドイツ語にうっとりしていると、佐藤勝の軽妙な音楽に乗ってブレイク・エドワーズの映画のようなアニメ(アンクルトリスでおなじみの柳原良平がキャラデザイン)が始まる。

ここまで観てしまうと、もうこの映画は止まらなくなってしまう!!

そして観る者は画面を前に、最後まで ただただ唖然とするしかない。

見せ方(カット割りや音楽・音響の使い方)が巧妙だよな~、キハチさんは!!

もちろん脚本や演出、キャストや演技も素晴らしいのだが、岡本喜八はサラっと「テンポで魅せちゃう」。映像作品でありながら、そのミュージシャン的才能がスゴイのだ!!

やはり助監時代も長く、B級映画で培われただけの事はあるな。

だから今こうした「アルチザン」は生まれないのである。

「日本でアクション映画なんて…」なんて思っている人こそ必見。

くたばれ、ハリウッド(苦笑)。


ところで、本作の仲代達矢は『機動警察パトレイバー』の後藤隊長のモデルだよね?(笑)


★★★★★


(2014.7.26 再編集)