4/1(日)に『ブルース・ブラザーズ』上映飲み会というイベントを企画しましたので、みんなでワイワイ騒ぎながら映画を観たい方は是非ともこちらをチェックしてください。

と、いうわけで今回は映画『ブルース・ブラザーズ』を観る前に押さえておきたいポイントをいくつかご紹介。


その1 : アメリカ音楽巡礼の旅

本作はただのミュージカル映画ではなく、ゴスペルで始まり、R&B、カントリー、そして最後はエルビス・プレスリーの『監獄ロック』(R&R)で終わるという、アメリカの(黒人)音楽史を辿る旅でもあるというところに是非とも注目してもらいたい。




その2 : 黒人音楽へのリスペクト

ジェイク(ジョン・ベルーシ)とエルウッド(ダン・エイクロイド)は白人である。その二人が如何にR&Bをはじめ アメリカの黒人音楽をリスペクトしているのかというのは、その黒装束とサングラスから分かる(この意匠はそのまま映画『メン・イン・ブラック』等に引き継がれている)。

それと劇中に「イリノイ・ナチ」なるネオナチらしき集団が現れるが、もちろんそんなものは実際にはないw

ナチスとはユダヤ人だけではなく、アーリア人以外の人種…特に有色人種に対しての差別が著しい。

つまりブラック・ミュージックを愛する白人のBBとは、全く真逆の立ち位置にいるのが イリノイ・ナチであり、まさに本作におけるわかりやすい「仮想敵」となっているわけだ(しかも人種差別主義者なのにゲイというオチ付きw)。

そして本作の監督、ジョン・ランディスといえば後にマイケル・ジャクソンの『スリラー』のPVをディレクションした事で世界の映像・音楽史を名を残した。



黒人音楽とミュージカル…スリラー誕生の裏には BBが全く関係ないとは言い切れないわけだ。


その3 : 過去のコメディ映画へのオマージュ

BBといえばレイバンのサングラス「ウェイファーラー」モデルが有名だが、 よーく見るとジェイクの方は茶、エルウッドの方は黒と 同じウェイファーラーでも色が違うので是非ともチェックしてもらいたい。

そしてBBはサングラスや黒装束だけでなく、「デブとノッポ」という その二人の容姿もアイコンのひとつとなっている。

そういった構図は昔からあり、例えばサイレント映画の時代には「ローレル&ハーディ」や、デブとノッポではないが 二人組という事で言えば ディーン・マーティンジェリー・ルイスの「底抜けコンビ」等がその代表だ。






それとクライマックスの大量のパトカーが追跡してくるシーンは、これまたサイレント映画時代のコメディアン、バスター・キートンの『キートンの警官騒動』(1922)へのオマージュである。



まさに警官をパトカーに置き換えただけの「人海戦術コメディ」のパロディだ(笑)。

音楽だけではなく、そういった過去のコメディ作品への敬意も忘れていないのが ジョン・ランディス監督らしい。

で、ジョン・ランディスといえば、自作の作中に「See You Next  Wednesday!」というメッセージが必ず隠されているという お遊びが有名である。

日本では土曜日からが多いが、アメリカでの映画の封切り日は水曜日なので、映画の予告編等でよく使われていたフレーズなのだが、 そんなところからもジョン・ランディスの「映画愛」が感じられる。

知らない方は是非とも『ブルース・ブラザーズ』のどこに この「See You Next  Wednesday!」が隠されているか探してみてもらいたい。

それとスティーブン・スピルバーグ監督もカメオ出演しているのですが、どこに出ていたかわかりますかぁ?


その4 : ジョン・リー・フッカーとキャブ・キャロウェイ

本作にはジェームス・ブラウンや アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ等の大御所黒人ミュージシャンが出演しているが、その中で異彩を放っているのが ジョン・リー・フッカーキャブ・キャロウェイである。

ジョン・リー・フッカーとキャブ・キャロウェイといえば、もう80年代の時点でR&B界における「伝説的な大人物」であった(ジョン・リー・フッカーに至っては劇中で「偽物だろ!!」と野次られるオチまであるくらい「あの人は今」的な人物だったというわけだ)。

そういった「超大先輩」を引っ張り出して最後に日の目を見させたというのもBBの大きな功績のひとつである事も忘れてはいけない。



よく見ると ジョン・リー・フッカーのバックバンドのメンバーもフロアで踊っているのも皆白人だ。

まさにR&R黎明期の貴重な映像である。その後 エルビス・プレスリーの登場により、ロックンロールは白人のものとなってしまい、ロックの歴史からしばらく黒人は消えてしまう(ジミヘン辺りまで)。




このキャブ・キャロウェイの無茶苦茶な動き!!w 今見ると笑ってしまうが、スウィングジャズ全盛の30年代にこんなして激しく身体を揺さぶり踊りながら唄った人物などいなかったはずだ。これこそがまさに後のエルビス・プレスリーやマイケル・ジャクソンの原型になったと言っても過言ではないだろう。


と、まぁ こんなところを踏まえて観て頂けるとより楽しめるかと思います。

もちろんこういったトリビアや予備知識無しでも充分に楽しめる娯楽作品ではあるのですが。


ではでは 4/1、 皆様のお越しをお待ちしております!!