三谷幸喜監督・脚本作品 第3作目。

先に言ってしまうと

とんでもなく退屈な映画

だった。

そもそも

これを映画と言ってしまって良いものだろうか

とも思った。

見ているうちにだんだん面白くなってくるのかなーと思って 2時間以上我慢して頑張って最後まで見たが、結局最後まで面白くなる事はなかったw

この酷さは、上戸彩の『インストール』以来だな(苦笑)。


『THE 有頂天ホテル』は(説明的なくどい)台詞まわしと種田陽平による美術・セット(状況設定)に頼りすぎている。 

映画は状況設定と台詞で笑わせれば「コメディ映画」として成立するんだという、なにか押しつけがましい作り手の傲慢さのようなものも感じた。

三谷幸喜は東京サンシャインボーイズの頃から知っているし、『やっぱり猫が好き』や『子供、ほしいね』や『古畑任三郎』も好きだった。だからこそやりたい事はわかる。

わかるのだけど、それがことごとく つまらないのだ。

ちっとも笑えない。

笑わせようとして作っているから、余計に笑えないのだ。

ここまで つまらないと、なんか別に意味で面白くなってくる(苦笑)。

で、最終的には「人生とはこうあるべきだ」的な事を高らかと謳って…要はなんだかんだ言って

「説教映画」

なんだよな。だから映画を見終わった後のカタルシスは薄い(というか無いに等しい)。

そして登場人物の誰ひとりとして感情移入できる人物がいないというのも問題だ。唯一感情移入ができたのは…アヒルだけかな?wwww

そんなところが「映画らしくない」と思ったのかもな。ほとんどがワンシーン・ワンカットの長回しだったし。

まぁ それだからこそ見やすい(最後まで見られてしまう)というのはあったけれど(苦笑)。


興味深かったのは、津川雅彦に伊東四朗など、伊丹組のキャストが多いという点(三國連太郎は本作には出ていないが、代わりに息子である佐藤浩市が出ているw)。ちなみに三谷は伊丹十三監督の遺作『マルタイの女』で脚本として参加し、最終的には企画協力という形でクレジットされている。

それと本作で唯一おかしかったのが

風呂上がりの西田敏行が、どう見ても上島竜平にしか見えなかった

…っていうところかな?w


あ、そうそう。二代目淀長(襲名予定)としては 映画の一知識として、最後に これだけは補足しておこう。

劇中で映画『グランド・ホテル』について語られるシーンがあるが、これは本作の元ネタでもあり、 「グランド・ホテル」という言葉そのものが『THE 有頂天ホテル』のような映画の事を指す、映画や舞台で使われる業界用語なのである。

あのような一晩の短い時間に、ホテルという非常に狭い密室空間のみで行われる群像劇の事を、そういった内容の映画『グランド・ホテル』から拝借して「グランド・ホテル(形式)」などという言い方をするのである。ちなみに三谷幸喜の舞台は全てワンシーンのみで描かれるグランド・ホテル形式だし、この他に直接的に『グランド・ホテル』にオマージュを捧げた映画としてクエンティン・タランティーノ製作の『フォー・ルームス』や、ジム・ジャームッシュ監督の『ミステリー・トレイン』、ジョン・アーヴィング原作の『ホテル・ニューハンプシャー』等も挙げられる。


あー、これだけは ちゃんと言っておきたかったんでスッキリしたよ!! 以上!!w


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