10月27日、藤沢市民会館 小ホールで執り行われました 大島渚追悼イベントで ドキュメンタリー映画『キョート・マイ・マザーズ・プレイス』を観てきました。

本作は英国BBC放送で製作された大島渚監督によるドキュメンタリーフィルムで日本未公開。今回奥様で女優の小山明子さんの「大島と長く暮らした この藤沢の地で是非とも上映会をやりたい」という思いがこうした形になり、日本未公開の監督作品が一日だけ上映される事になった というわけなのです。

50分程の短いフィルムなのですが、大島監督が育った京都の地と母親との想い出が描かれています。

そして本作は91年に製作され BBCにて放映されたのですが、イギリスで公開される事が前提になっているからか、京都の、そして日本の風俗・習慣についても非常にわかりやすく 大島監督自身のナレーションにより解説されていたのが印象的でした。

こうした貴重な映像を、しかもビデオではなく、ちゃんとフィルム(16ミリ)で観られたというのは貴重な体験でありました。

で、上映後には 大島監督の助監も務め、映画『御法度』では役者としても出演をした崔洋一監督、女優で公私共にパートナーでもあり、後年は二人三脚で大島の介護に尽力した妻・小山明子、長年大島家と交流のあった作家の澤地久枝、大島作品で数多くのプロデューサーを務めた元持昌之、そしてご子息の大島武(長男・大学教授)、大島新(次男・テレビプロデューサー)によるトークショーがあり、母(息子たちからしたら祖母)についてのフリートークがなされて、楽しく拝聴させて頂きました。

こうして大島家一同が登壇して生でお話しが聞けるというのも なかなかない機会ですし、大島家について、それと京都での学生運動の話(荒神橋事件)も出てきたので、今回事前に『青春残酷物語』『日本の夜と霧』そしてBSプレミアムでのドキュメンタリー(再現ドラマ)『大島渚の帰る場所』を観ておいたのは正解でした。

またこうした形で藤沢での上映会を続けてもらえると嬉しいですね。

それとこうした企画を短い準備期間で実現してくださった実行委員会のみなさんに感謝の念を。お誘い頂きまして ありがとうございました!!

これからも機会がありましたら、大島作品を観てみたいです。