60年代に日本でも放映された米国の人気テレビドラマシリーズ『トワイライト・ゾーン』(邦題:『ミステリー・ゾーン』)をオムニバス映画としてリメイク。今ではよくある「ザ・ムービー」ものブームの先駆けともなった1作だ。

で、スピルバーグは4本のオムニバス作品中、2作目の『真夜中の遊戯』をディレクション。

老人ホームにいる老人たちが一晩だけ子供に若返るという、如何にも「コドモオトナ」なスピルバーグらしいファンタジー。4作中最も怖くないw 

プロデューサーとして携わった『ポルターガイスト』('82年)から始まり、その後『グレムリン』('84年)等でも自らメガホンは取らないという、陳腐なホラーを作る事で自身の監督としてのキャリアを傷つけたくないというスタンスは ここでも保たれているというわけだ(苦笑)。しかし4作の中でも、ちょっと上品すぎやしないかい? このエピソードだけw

息子夫婦宅へのお泊まりを毎回拒まれる老人(ビル・クイン)というくだりは、小津安二郎監督の『東京物語』('53年)を彷彿とさせる(スピルバーグが この頃 『東京物語』を観ていたかどうかは不明だがw)。

それと「ハレー彗星を8歳の頃に見るのがいいか、それとも80歳で見るのがいいか」という話は、そのまま「映画」の話に当てはめる事ができる。

子供の頃に見て大して面白いと思わなかった映画が、大人になって再度見直したら感動して泣けた…なんていう経験は誰しも一度ぐらいはあるのではなかろうか。

オイラにとって、そういう映画が まさしく小津作品だったりするわけなのだが、そう考えると やはり本作は『東京物語』へのオマージュなのか!?w


と、毎度おなじみスピルバーグのお話はこれまでなのだが、オムニバス作品なので他の作品についても言及しておきたい。

何故なら 本作を語るにあたって、第1話の 『偏見の恐怖』を監督したジョン・ランディスの話をしないわけにはいかないので。

実はこのエピソードの撮影中、事故により主演のビック・モロー(テレビ映画『コンバット』のサンダース軍曹役)が亡くなった。

ベトコンの子供2人を抱えて逃げるシーンにて撮影に使用していたヘリコプターが落下。ローターが直撃し、3人とも即死した(ヘリの操縦士は無事だった)。

もちろん このシーンは本編ではカットされてしまったのだが、その後 日本では『カメラが捉えた決定的瞬間』などで その未公開シーンが放送された(オイラはそれを当時オンタイムで見たのを覚えています。以下がその動画)。



この事故のショックから ジョン・ランディス監督は長い事立ち直る事ができず、その後 作品にもあまり恵まれず現在に至っている。


最後に余談なのだが、映画『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』('78年)では同じように撮影中にヘリコプターが墜落する事故があったのだが、死者が出なかったのをいい事に なんとその事故シーンを本編でそのまま使っている(何の脈絡もなくw)。まぁこちらは超低予算のZ級映画だったので、アクシデントを逆手にとって迫力あるアクションシーンとして堂々と使ってしまったのだ!!(苦笑)

光と影…どちらにせよ これこそが 興行が絡んでくる事によって見せられない、もしくは見せなくてはならない「映画」の実態なのだ。 


★★★☆☆