ルーカス印の大ヒット作、前作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の続編として作られたインディ・ジョーンズ シリーズ第2作目…と、いっても厳密に言うと 続きの話ではないw 『レイダース~』は1936年、『~魔宮の伝説』は1935年が舞台の話なので、実は2作目の方が前日譚になっているという構造だ。

『~魔宮の伝説』のオープニングから20分くらいまでのジェットコースター的展開が大好きで、あのシーンだけを きっと100回ぐらいは見ていると思うw

ケイト・キャプショー(本作出演後、スピルバーグ夫人に)の『Anything Goes』、往年のハリウッド・ミュージカル映画を彷彿とさせる華やかなタップダンスとラインダンス、いつものテンガロンに革ジャン姿ではなく白のタキシードで まるでジェームズ・ボンドのようにビシッとキメたジョーンズ博士、 ショーティー(キー・ホイ・クァン)の大活躍、飛行機からゴムボートでのダイブ…ここまでの流れは映画として完璧、まさにスピルバーグ・マジックの集大成だ。

ゲテモノ料理のフルコース(猿の脳みそのシャーベット等)や心臓をえぐり出すシーン、少年奴隷への強制労働シーン等、初期のスピルバーグ作品の中でも残酷描写の多さはピカイチで、まさに悪趣味スピルバーグの本領発揮であるw 本作は公開当時まだなかったレイティング・PG-13が作られるきっかけともなった。

呪いが解けてインディが子供たちを救うために颯爽登場のシーンでは、毎度おなじみ・逆光+トラックアップのスピルバーグ演出とジョン・ウィリアムズの劇伴(よくよく聴いてみると、かなりバーナード・ハーマン調であるw)でグッと盛り上げる。

多幸感にあふれたラストも観ていて心地良い。 しかし前作『レイダース~』と比べるとかなり作りが安っぽい(わざとそういうテイストにしたのかもしれないがw)。スピルバーグ自身は本作を「失敗作」と公言したらしいが、それほど悪くはないとは思うw


★★★★☆