懐かしの角川映画を2~30年ぶりに再見。 

監督・ 深作欣二、撮影・仙元誠三という事で 角川映画とはいえ、テイストは完全に70年代の東映だ。やたらと疑似夜景のシーンが多くて、まるで戦隊シリーズを見ているみたいでワロタw まぁ、大葉健二(バトルケニア)も出てるしなw

とはいえ脚本は鎌田敏夫(原作も)という事もあり 安心して見ていられるかと思っていたら、そこは深作監督が えげつない演出で見事なまでに東映ヤクザカラーに染め上げているw やたらと多用する首チョンパ描写とか、若い女性の顔の皮を剥いで皮膚移植するとか、基本発想がまるで『仁義なき戦い』だもんなーw それとテーマソングをバックに真田広之と薬師丸ひろ子がディープキスやセックルをしまくるという、真田とピーちゃんのファンが見たら卒倒激怒しそうなシーンをあえて入れ、しかもまだ十代の薬師丸に恍惚とした表情までさせている この確信犯的な深作演出を楽しむというのが本作の正しい見方であろうw

個人的には久しぶりに見た志穂美悦子にグッときた!!w 女必殺拳シリーズとか観たくなってきたぞ!!w しかし この「女サニー千葉」という路線は悦っちゃんでピタッと止まっちゃったよなー。水野美紀じゃなんだか物足りないしw

それと この頃から「リアル湯婆婆」を演じていた夏木マリには大いにワロタ!! それと素敵なヌードも拝めてありがたや~☆w

あと この頃の角川映画って面白いなーと思ったのは、『里見八犬伝』って別に黒澤映画とかにケンカを売っているわけではなくて、意識しているのは明らかに『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(スティーヴン・スピルバーグ監督)であり、『スターウォーズ』シリーズ(ジョージ・ルーカス監督)なんだよねw ライバルはもう日本じゃないの、世界!!w よく見ていると それらを意識しているシーンがいくつもあるので、探しながら観るのも一考かと。

それと角川春樹は テレビの普及により五社協定がなくなり 日本映画が崩壊していく最中、一代で「角川映画帝国」を築き上げたわけだが、その帝国の野望を実現するために不可欠だったのが、薬師丸ひろ子という不動の四番バッターと千葉真一率いるJAC(ジャパン・アクション・クラブ)の存在だ。良く言えば ピーちゃんもJACも角川映画に貢献しただけでなく恩恵も多分に受けていたわけだが、悪く言えば うまい事利用されていたという言い方もできるかw

映画そのものは比較的普通に見られた。クライマックスの八犬士たちが己を犠牲とし、先に進んでいく姿は 今見直しても胸熱だった。

しかし劇伴がシンセ音だったのは いただけなかったな。なんだか全編『ハイスクール・ララバイ』みたいだったもん(苦笑)。もちろん80年代前半にテクノサウンドが大ヒットしましたから仕方がないといえば仕方ないのですが、こういうのを見ていると 何故にスピルバーグは ずーっとジョン・ウィリアムズと組んでオーケストレーションに徹したサントラ作りをしているのかという事が非常によくわかりますな(まぁこれを宮崎駿と久石譲に置き換えるのは容易だw)。

あと膨大な予算を掛けて作ったであろう巨大なセットでのシーンでは やたらと引きの画が長く続いたり、冗長な編集であったりして なんだか逆に貧乏臭かった(苦笑)。せっかくお金を掛けたんだから いっぱい撮っていっぱい見せようみたいな魂胆が丸見えで、そういう自主映画チックなところがもう既にハリウッドに負けてるなと思ったw

まぁ今だからこそ こういった角川映画の賛否を含めた正統な評論ができると思うので、再見の価値はあるかなと。

でもアレだな、今この『里見八犬伝』をCGとかを駆使してリメイクなんかしちゃった日には、きっとヒロインはまたゴーリキちゃんになっちゃうのかと思うと…(以下略w)。


★★★☆☆