今更ながら観た。しかも初見。

以前 志穂美悦子の『女必殺拳』でのレビューでも言ったが、ブルース・リー(映画)最大の魅力は

肉体の説得力によるカタルシス

であり、本作で その魅力はスクリーンから はみ出んばかりに溢れている。

と、いうか『燃えよドラゴン』の見せ場は もうブルース・リーにしかなく、映画としての質は『女必殺拳』とそう大きく変わらないwwww

たった40年前まで、欧米において東洋人はただのイエローモンキーでしかなかった。その東洋人の地位をここまで一気に押し上げたのは 本作でのブルース・リーの功績が大きいだろう。

つまりブルース・リーがいなかったら、ケン・ワタナベもいなかったかもしれないのだw

彼がフィルム上に残したのは ただ単にテクニックや圧倒的な肉体美だけではなく 「道(タオ)」だ。

その研ぎ澄まされた肉体とは裏腹な心理学的なアプローチで語り掛けるオープニングのシーンは印象的である。

あの有名な「Don't Think,Feel!(考えるな、感じろ!)」 という台詞を放つシーンや、冒頭のサモ・ハン・キンポーとのオープンフィンガーグローブを着用してのスパーリングのシーン(後の総合格闘技のスタイルに多大なる影響を与えた)などは、全ての撮影を終えてからブルース・リーが香港上映用に撮り足したシーンだという(結局アメリカ公開時にもこのシーンは付け加えられた)。

今やCGで誰でもスーパーマンになれてしまう時代になったが、その肉体や所作で見る者を閉口させる存在感を放つアクション俳優は今後そうそう出てくるものではないだろう。

見ていて一番近いなと感じたのは、松田優作よりも イチローだった。

あの冷ややかな目、隙のない所作、現代のブルース・リーだったんだな、イチローはw


★★★☆☆