『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』を初めて観た。

ご存知の通り、空前のヒット作『ジュラシック・パーク』の続編なわけだが、意外に思うかもしれないが 実はスピルバーグが監督作で続編を作ったのはインディ・ジョーンズシリーズ(計4作)と このジュラシック・パークシリーズの2作品だけだ(3作目は製作総指揮のみ)。まぁ製作総指揮作品には続編ものが多いので混同してしまうのは無理もないのだが(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『グレムリン』等)。

今回は手っ取り早く結論から申し上げよう。

本作は前作以上に スピルバーグ版『ゴジラ』であり、ジェイソン(『13日の金曜日』)なのであるw

巨大で凶暴な肉食獣・Tレックスが文明社会で大暴れし、破壊する様を描きたい…普段 続編をあまり好まないスピルバーグ(インディ・ジョーンズシリーズは どちらかというとジョージ・ルーカスの色も濃いので)を駆り立てたのは これに尽きるのだと推測する。

それと Tレックスのオス(お父さん)が船で連れ去れ、都会の見世物小屋(パーク)に送られるというプロットから容易に想像できるかと思うが、これは怪獣映画の原点『キングコング』へのオマージュでもあるわけだ。

そして この『ロスト・ワールド』公開の翌年に 悪名高きローランド・エメリッヒ版の『GODZILLA』が封切られた。

なんかここまでやるんだったら別にスピルバーグに『ゴジラ』を撮らせてやってもよかったんじゃね?…とか思ってしまうのだがw

あと古代の恐竜が大都会で大暴れ…というストーリーでふと思い出したのが『13日の金曜日 PART8 ジェイソンN.Y.へ』であるw

Tレックスもジェイソンも 要は

おのぼりさん

なのだwwww

「せっかく田舎(孤島)から来たんで、
ちょっとサンディエゴを観光してみました~」的なw

で、今回は前回以上にバンバン人が食われるのでホラー要素もかなり高く、幼い子供が観たらトラウマ必至な内容だった(苦笑)。

もうここまで来ると立派な

グルメ映画

であるwwww しかも食人限定の(いや、犬も食ってたなw)。


あ、そういえばグルメで思い出したけど、本作でヒロインを演じていたジュリアン・ムーアは『ハンニバル』にも出てたな。『ハンニバル』といえば食人…でもあるのですが(苦笑)、言わずと知れた『羊たちの沈黙』の続編なわけで(ジョディ・フォスターの代役を務めた)、この『ロスト・ワールド』も続編でローラ・ダーンの代わり…そう考えるとジュリアン・ムーアって相当な便利屋だよなwwww いい役者なんだけど。

で、話をホラーに戻すが、恐竜狩りのシーンにまたスピルバーグの鬼畜っぷりが実によく出てるんだよなぁ~w どうしても恐竜を虐待(捕獲)するシーンの方が活き活きしちゃうというか(苦笑)。それとそこで出てくるやたらとメカニカルな狩猟用のジープとか必要以上にカッコイイの!!w 結局『シンドラーのリスト』でホロコーストを描いても彼の病気(残虐嗜好・メカ好き)は ちっとも治っていなかったwwww


んでもって 今回も『ジュラシック・パーク』の時と同様にタイム計測をしてみたのだが、そこで興味深い事実が判明したのだった。

冒頭トカゲみたいにちっこくて可愛らしい恐竜がいきなり出てくるのだが(しかし実は結構エグい肉食獣である事が後に判明w)、それから大ぶりなステゴザウルスが姿を現すまでに映画開始から22分、そしてお待ちかねのTレックス登場までが54分(本編の約中間部)…と見せ場の構成が前作の『ジュラシック・パーク』とほぼ一緒だったのだw


それと最後に語っておきたいのは 撮影監督のヤヌス・カミンスキーについてである(注:オイラはどちらかというとスピルバーグ好きというよりは ヤヌス・カミンスキーのファンなので、これからこのレビューではよく名前が出てくるかと思いますので何卒ご承知の程をw)。

前作『シンドラーのリスト』に続いての登板なわけだが、『シンドラーのリスト』のような重厚感のある文芸的な映画とはまさに対極に位置する 真の娯楽映画である本作でもヤヌス・カミンスキーが抜擢されたというのにはまず スピルバーグからしたら自分にオスカーをもたらしてくれたキャメラマンだから絶対に手放したくない」という気持ちがあっただろう(ちなみに前作『ジュラシック・パーク』の撮影監督は バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズも手掛けた ディーン・カンディ)。で、現に『シンドラーのリスト』以降のスピルバーグ監督全作品で彼は撮影監督をしている。

そして前作『ジュラシック・パーク』との映像の整合性というのもあるので、よく見てみるとカミンスキーがスピルバーグ(もしくはジェーン・カンディ)の作風にかなり寄せて撮っている事がわかる。

一見地味ではあるのだが、雨が降りしきるナイトシーンで、外からトレーラーの割れたフロントガラスに、そして車内の奥の方へとワンカットでググッとキャメラが入り込むシーンや、崖から人間と一緒にキャメラが滑り落ちるシーンなどで カミンスキーの非凡なテクニックを垣間見る事ができる(まぁ今ではオールCGによる加工や、デジタル化された小型カメラで何でも簡単にできるようになってしまったが)。

しかし高水準のスピルバーグ監督作品の中にあって、ちょっとアベレージ低めの作品だよね。実際『ジュラシック・パーク』ほど話題にもならなかったし、前作以上に設定にも無理があったし…まぁその程度の作品でした、ハイw


★★★☆☆