何が面白いって幾重ものメタ構造になっているわけよ『Wの悲劇』は。

ラスト、二人が結ばれてハッピーエンドにならないのは当時 薬師丸ひろ子がアイドルだったからだ(ファンを失望させないため)。スキャンダルをもみ消すために 一世一代の大芝居を打つ 舞台で演じる役者の役を、映画の役者が演じるという複雑なメタフィクション的要素が『Wの悲劇』を面白くし、これを映画たらしめているのだ。

しかしまぁ本屋が作った映画なのに原作と違うもん作るって凄いよね!!(知らない人に説明すると『Wの悲劇』は夏樹静子の原作を「劇中劇」にしたオリジナル作品である)

ちょっと角川映画を甘く見ていたわ。なかなかあなどれない。80年代を代表する日本映画である事には間違いないな、ウン。


★★★★☆