ロッキーも壮絶な闘いを繰り返し、ついにはソビエト連邦まで赴く事に(苦笑)。ネタが尽きるとついつい慰安旅行をしたくなってしまうのはシリーズものの宿命だw ポリス・アカデミーシリーズしかり、ジェイソンしかりwwww

「肉体によるリアリティ」でエンタメ作品として昇華した『ロッキー3』から年を経てテーマは「老い」そして「終活」へ(笑)。スタローンの「どこまでもマジ」っぷりには ただただ脱帽であるw


『ロッキー4』でよく言われるのがソ連を仮想敵として描いた事への非難である。同じく主演作の『ランボー3/怒りのアフガン』でもアフガニスタンに侵攻したソ連を敵化している。もうスタローンの中では、ロッキーもランボーも完全に自分と同一化しているのだwwww

ただこれをあらためて観て思ったのは、果たして本当にそこまで真面目に政治的な事を考えて『ロッキー4』が作られていたのかどうかという事だ。米ソの代理戦争というテーマは表向きで、実は本作には裏テーマがあったのではないかと。


冒頭から出てくる まるでショートサーキットのような家政婦ロボットは、後に現れる殺人マシーン・ドラゴのメタファーになっているのは容易に読み取れるが、殺人マシーンでロッキーというよりもスタローンの最大のライバルは他にもいるではないか。それは


アーノルド・シュワルツェネッガー


である。


何故にドラゴは殺人マシーンで、ターミネーターのようにツンツン頭の巨漢なのかそれは映画の中で実現しなかった仮想敵・シュワルツェネッガーとの対決を意味していたのではなかろうかと。

そして『ロッキー4』の3年後、シュワルツェネッガーは まるで当てつけのように『レッドブル』という映画でモスクワロケを敢行している。両者の緊張は冷戦のごとくしばらく続いたが、その後 二人は『エクスペンダブルズ』及び『大脱出』シリーズで共演を果たした。


3作と比べるとエンタメ性はこれでもかというぐらい増してはいるが、もはやロッキーシリーズの本質からは離れてしまった感があるのも否めないw

映画を面白くするためだったら無二の親友・アポロだって無情に殺しちゃうし、肉体の説得力も野生の眼も無くなっちゃったら根性論・奇跡論で打ち勝っちゃうし、挙げ句の果てには実生活ではブリジット・ニールセンまでをも奪っちゃうwwww ここまで来るともう何でもアリだ(苦笑)。


これでようやくロッキー自身の闘いに終止符が打たれると思いきやまさかこの後も続編が量産される事になるとは。いやはやwwww


★★★☆☆