ドキュメンタリー映画『ATARI GAME OVER』を鑑賞。


話だけなら聞いた事がある人も多いかと思うが、米ゲームメーカー・ATARI社がコンシューマー向けに開発・販売した映画『E.T.』のゲームソフトの販売不振によってATARI社が倒産。そして数百万本の不良債権とも言うべき『E.T.』のゲームカートリッジが広大な砂漠にこっそりと埋められたという、いわゆるアタリショックの「都市伝説」を追い、掘り起こす事となる経緯と実際の発掘現場、そして当時のゲーム開発者等の証言も交えた短編ドキュメンタリーがこの『ATARI GAME OVER』だ。


まぁ分かりやすく言うと「徳川埋蔵金発掘プロジェクト」みたいなもんであるwwww

実際に発掘されたかどうかは…是非とも本編を見て確認して頂きたい。

それよりも「世紀のクソゲー」とも言うべき作品が如何にして作られたのか、果たしてATARI社が倒産した原因は本当に『E.T.』の所為だったのか等、都市伝説以上に興味深いATARIと『E.T.』に関する謎にも迫っているところが面白い。

ゲームにそれほど興味のない人でも、映画『E.T.』を観ていない人でも、80年代というあのキラキラと輝かしかった時代に生きてきた人には是非とも見てもらいたい1本。


で、本作の見どころは このドキュメンタリーの証言者であり発掘現場の目撃者としても登場しているアーネスト・クラインなる人物だ。

実は彼、あの『E.T.』を監督したスティーブン・スピルバーグの映画『レディ・プレイヤー1』の原作者なのだ!!(本ドキュメンタリーの製作も兼ねている)

そして彼はなんと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のタイムマシンでおなじみのデロリアンに乗って発掘現場へ向かうのだった(しかも助手席には等身大のE.T.人形を乗せて)。

これで点と点が線で繋がったw これぞ映画の醍醐味と言えよう。そして本ドキュメンタリーではスピルバーグ作品へのオマージュも多数収録されており、そこら辺も映画好きにとっては見どころかと。


ちなみにこのドキュメンタリーは本国ではネット配信等のみの公開で、DVDソフト化されているのは日本だけだというw その日本語版を製作した黒川文雄氏の熱意にも感服である。


★★★☆☆