『男はつらいよ 寅次郎夢枕』観了。
なんかまた暗めの話に戻ってしまった、正月映画だというのに(苦笑)。これを「山田洋次 負の正月ループ」と呼称する事とするwwww
せっかく幼なじみのお千代さん(八千草薫)とうまくいきそうだったのにぃ〜!!w そして10作目にして早くも恋のキューピッドとしての役回りを担う事となる寅次郎なのだが、結局 大学助教授役の米倉斉加年とうまくいったかどうか、その後の展開も描かれずブッツリと終了(苦笑)。寅さんも観る側もなんとも煮え切らない回となったw
しかしこれは寅さんがふられたのではなく「ふった」形になっている。相手の幸せを願うからこそオイラのような渡世人と一緒になっちゃならねぇよ…ってなわけだが、これが一度成立してしまうと48作目までずーっと負のループに入ってしまう(苦笑)。でもこれこそが寅次郎の、そして山田洋次の「愛(男の優しさ・弱さ)についての考察」なんだよなぁ〜w
子供の頃は対岸の大人の物語として見ていた『男はつらいよ』もこうして見返すと、今の自分の切実な問題として置き換えて見る事ができる(ちなみにこの頃の渥美清は今のかーやんとほぼ同い歳だ)。
うーん、せつないなぁ〜wwww
で、このレビューを書いていて ふと気がついた。
この愛する女性の本当の幸せを願って男が身を引くという展開は、スティーヴン・スピルバーグ監督の『カラーパープル』と一緒ではないかと。
それもそのはず、親日派のスピルバーグは寅さんの大ファンで、なんと『男はつらいよ』ファンクラブの会員でもあった程だw
そして娯楽作と文芸色の強い作品を交互に作るという芸風もスピルバーグと山田洋次の類似点でもある。
男はつらいよ→学校→男はつらいよ→学校Ⅱ
ジュラシック・パーク→シンドラーのリスト→宇宙戦争→ミュンヘン
…みたいなw
これを指摘している人って意外と少ないんじゃないかなぁ? これからもスピルバーグ&山田洋次研究を推し進めなければ!!w
★★★☆☆
★★★☆☆