ハリウッド実写版『ゴースト・イン・ザ・シェル』(2017年)観了。

それほど期待していなかった分、楽しめたというか 個人的には100点の出来だった。120点はないけどw
原作は士郎正宗の『攻殻機動隊』という事になっているが、実質は押井守監督による劇場アニメ版『GHOST IN THE SHELL』(1995年)の実写リメイクと言っていいだろう。

ネタバレになるので細かいところまではあえて記さないが、本作には元の『GHOST IN THE SHELL』だけでなく押井守監督作品へのオマージュがふんだんに盛り込まれており、最後の最後まで観ると「ご褒美」も待っている。押井監督から受け取ったバトンをラストに返却するというね。
それと同時に『ブレードランナー 』の系譜上にある作品にもなっている。士郎正宗も押井守もその影響下にあるわけだからそこから逃れる事はできないと思うのだが、そこは素直に踏襲しながらも換骨奪胎している。草薙素子はデッカードであり、レイチェルでもあるというね。ある意味『GHOST IN THE SHELL』とも『ブレードランナー2049』とも異なる『ブレードランナー2』の構造も担っているのだ。やっぱりSFは世界観、大事。なので これに対して真似っことかパクリとか言うのは全くもってナンセンスなのである。映画とは「模倣の文化」であり、ここまで来ると能や歌舞伎のような「伝統芸能」みたいなものなのだからw

公開当初は白人であるスカーレット・ヨハンソンが草薙素子を演じているという事でホワイトウォッシュ批判もあったようだが、本作をちゃんと見ればそれは間違いであったと気づくはずだし、そういう作りになっている。
いやーこれはまた同じキャストで続編を作ってほしいなぁ。『イノセント』のリメイクではなく、オリジナル作品としてのパート2として。
しかし問題なのはアニメと違ってスカーレット・ヨハンソンは歳をとってしまうので、やるなら早くやってほしい(笑)。だけど素子は義体だから、別に器は何でもいいんだろうけどね。声が田中敦子だったらw 観る際には まず押井版を観てから、本作を日本語吹替版で観る事を推奨致しますw やはり音(声)の情報って大きいんだなぁと。
スカーレット・ヨハンソンは元々好きな女優さんだったのだが、これは当たり役だったと思う。押井さんも現場に立ち会ってベタ惚れしたのも納得w

監督作品はあまり好きではないが、役者としては好きなビートたけしも意外と出番も多く見せ場もあって好演していたし、バトー役の人もそっくりで 目が義体になったエピソードも盛り込んでいる点も好印象だった。尺も107分と観やすくなっているが、個人的にはあと2〜30分伸ばしてトグサのエピソードなんかも盛り込んでくれてもよかったかなと。

とにかく「日本のアニメの実写化なんて…」と懸念している人にこそ騙されたと思って観てもらいたい1本。
はっきり言ってこれにはちょっと嫉妬したんじゃないかなぁ、押井さんもwwww

★★★★★

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