久しぶりに映画『スピード』を鑑賞。

公開からもう25年も経っちゃったのかー!!w
でも実にシンプルな内容で 今見直しても素直にハラハラドキドキでき、風化していないのはヤン・デ・ボン監督(『ダイ・ハード』の撮影監督で これが監督デビュー作)の手腕によるものか。何せ舞台は ずーっと移動するバスの中…観客が退屈せぬよう細かくカットを割ってテンポ良く見せている。

しかし映画館で これを初めて観た時は とにかく不快だった…というのも ハリウッド映画の音響技術やシステムが急激に発展向上を遂げたのが ちょうど この頃で、オープニングのエレベーターの落下シーンでのワイヤーが「キュルキュルキュル〜ッ!!」と金切り音を上げるシーンがドルビーサラウンドで これでもかと強調されており、それが耳障りで心地良くなかったのを記憶している(それが今では当たり前となり、すっかり慣れてしまいましたがw)。

それとまるで漫画から飛び出してきたようなデニス・ホッパーの悪童っぷりが見ていて なんとも痛快だw それこそ爆弾魔からクッパ大魔王まで(笑)…まさにピカレスク・ヒーロー請負人と言えようw ちなみに この警官姿のデニス・ホッパーは『トゥルー・ロマンス』(トニー・スコット監督)でも見られるが(共に退職後設定)、ほぼ同時期の作品なので 引用であるかどうかは不明。

止められない乗客を乗せたバス…本作は まさに「ジェットコースタームービー」を地で行っており、観客も一緒に「乗車」させられている訳なのだが、この「時速50マイル以下になると起爆装置が作動する」というアイデアは、日本映画『新幹線大爆破』(佐藤純弥監督)からの借用と言われているが真意は不明。ただヤン・デ・ボン監督本人が言うには 黒澤明監督原案の映画『暴走機関車』(アンドレイ・コンチャロフスキー監督)が着想のヒントになっているという。

そしてラストで見逃さなかったのは、暴走地下鉄が その真ん前に到着(!?)したチャイニーズ・シアターで上映されていたのが『2001年宇宙の旅』(スタンリー・キューブリック監督)であるという点だ。
実は次作『ツイスター』でもドライブインシアターでのシーンで同じくキューブリック監督の『シャイニング』を上映させている。
どんだけキューブリック好きおじさんやねん!!…って、それってオレの事かwwww

★★★☆☆

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