待ちに待った『シャイニング』の続編映画『ドクター・スリープ』をようやく劇場にて鑑賞。

まぁ僕はキューブリックファンというよりはガチの信奉者なんで(笑)、その視点から続編としてどうこう言う事はできないので そこら辺はバッサリと割愛w

作りとしては『ブレードランナー2049』とよく似ていて、元が熱狂的な信者の多いマスターピースとなると受け手のジャッジメントも当然厳しくなるので、オリジナル(1作目)好きや原作(者)好きのファンにも気配りをしなければならない。そして今回初めて観るような若い世代なんかもいるから「全方位外交」が必要となってくるわけだ(ちょっとネタバレになるが『シャイニング』の原作好きの人にとっては「おおっ!!」となるオマージュもあり)。
そういった意味で言うと この『ドクター・スリープ』はどちらかというと原作者であるスティーブン・キングの意向に寄せた作りになっている。比率でいったらキング7 : キューブリック3ぐらいの配慮加減。
予告編ではキューブリックの意匠ばかり目立っていたが、実際に観てみるとそうでもなかったw どちらかというと同じキングの『グリーンマイル』や『ショーシャンクの空に』なんかとかなり近い印象。なのでそんなに怖くないですw そこら辺のが普通に観られるキング初心者の人なら全然大丈夫。
なにせ元がキューブリックなんであまり期待しないで観に行った分、キング原作映画として充分に楽しめたし、面白かったですよ(ただし『シャイニング』を観ているという事が大前提となる話なので、これから観に行かれる方は必ず『シャイニング』を観てほしいし、観た人も一度見直してから劇場に行く事を強くオススメします)。

で、話は変わりますが、みなさんは「子泣き爺」といったらどんな姿を創造するだろうか?
おそらく100人中ほぼ100人が 水木しげるが描いたあの絵を思い浮かべるはずだw
そもそも民間伝承で様々な姿があったはずの子泣き爺は、水木しげるというひとりの男によって そのフォルムが決定づけられてしまったという言い方ができるかと思う。

それと同じように原作のある『シャイニング』もキューブリックによってその強烈なイメージが固定されてしまったわけで、それを逆手にとって作られたのが この『ドクター・スリープ』であるという見方もできるのではなかろうかと。
まぁホラーにとって大事なのは「アイコン化」ですからね。ジェイソンもフレディもレザーフェイスもエイリアンも然り(その点で後にリメイクされたキング版『シャイニング』の実写版は失敗作かと)。。

最後にちょこっとだけネタバレになるのですが、今回 新キャラとして謎の女性が二人出てくるのですが、その二人の好演は本作の見どころのひとつかと。おっさんダニーを演じたユアン・マクレガーもよかったっす。

というわけで、原作者のキングが絶賛しているという話を聞いてから観に行ったので期待値を下げて正解でした(ちなみに原作とは別物の内容になった事でキングの逆鱗に触れ、40年間キングはキューブリックの『シャイニング』をディスり続けたという真っ黒な歴史がw)。
始めの1時間ぐらいは正直かったるかったけど(笑)、謎の少女が出てきた辺りからグイグイと引き込まれて、まんまとキングの術中にハマった感じにw

まぁキューブリック好きな方もファンムービーとして観れば腹も立たないので(笑)オススメしますよ(むしろ『シャイニング』オマージュ以外のシーンでは ほとんどキューブリックらしさはなく、そこがむしろ逆に好感が持てました)。

★★★☆☆(本当は星4つでもよかったのですが「ダニーの救済」の話でなかったのが残念だったので3つにw)

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