二代目淀長(襲名予定)の逆襲
まずこれは知っておいてもいいかなーっていうのは、この物語の主人公はナチスの高官 ルドルフ・ヘス…っていってもヒトラーの片腕で副総統だったルドルフ・ヘスとは実は別人なんだわ。
ナチの親衛隊にいてアウシュビッツの所長を務めた ルドルフ・フェルディナント・ヘスが主人公。
つまり同姓同名なのね。そこら辺が なまじ知っているとややこしいので、これは覚えておいていいかも。
そしてこの映画、テロップが一切ない。要は「1942年 ドイツ・アウシュビッツ」みたいな。つまりこの舞台についての具体的な言及がなされてないのね。そこがただのホロコーストを描いた作品になっておらず、現代の問題に置き換えられるというギミックになっているんだけど、第二次大戦のナチスの予備知識が無いと、ただのホームドラマに見えてしまうというねw でもそれは制作者のミスではなく、明らかに確信犯なんだけど。
それと前述でこの映画の事を小津安二郎的と評したけれど、実は『関心領域』にちょっとだけ似た映画を思い出した。それはラース・フォン・トリアー監督の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000年)だ。
まず真っ暗・無音で3分ぐらい続くという放送事故みたいなオープニングが同じ(『ダンサー〜』劇場公開時のOPもそうだったが、ビデオ版では改変されている)。
それと複数台のカメラを使用してフィックス(固定)で撮られているところも類似(『関心領域』ではワンシーンで最大10台のカメラを回したらしい。ちなみに『ダンサー〜』ではワンシーンで100台のビデオカメラが使われたw)。
まぁそんなところを踏まえて観て頂くとより楽しめるのではないかなと思います。んじゃ✋
#関心領域観た #utamaru
TBSラジオ『アフター6ジャンクション2』試写会にて映画『関心領域』を観了。
タイトルから想像できる通り、観客に
「お前、見て見ぬふりしてんじゃねぇの?」
と突きつけてくる作品。
これは『シンドラーのリスト』の塀の向こう側にある小津安二郎的世界の物語であり、ウクライナやガザで起きている今の話だ。
如何にもA24らしい、ジャンル映画と見せ掛けてアートムービーに落とし込むという…まぁいつもアレねw 万人に薦めはしないが、観るなら絶対音響の良い劇場で。それで観ないと意味をなさない映画なんで(ちなみにアカデミー賞では音響賞等受賞)。
しかし宇多丸さん、宇垣美里総裁、そして森直人さんの お三人によるアフタートークがあって作品への理解度が深まったのもあるが、これはひとりで観て抱え込む映画ではないな。誰かと語らないと消化できない。
みなさんは是非とも体調のいい時に(笑)劇場で観てください。5/24から公開。
★★★★☆



#関心領域観た #utamaru
映画『オッペンハイマー』をIMAX上映で観了。
早速余談なのですが、小学生の時分に辞書を引いて その言葉に付随する単語をずーっと調べていったら どこに辿り着くのかという事をやってみたら「ゼンマイ」からスタートして最終的には「原子力爆弾」に帰結した事があるw
で、僕が言いたいのはクリストファー・ノーラン監督も『メメント』から始まって『インターステラー』や『テネット』のような理詰めで構築したクソ真面目なSF娯楽映画を作っていく過程で必然的にロバート・オッペンハイマーという題材に辿り着いたのではなかろうかと。
別に理詰めで作った映画が面白くないという訳ではないのですが、車のハンドルで言うところの「遊び」が少ない気がするんだよね。監督の作家性を強く押し付けられているみたいな。同様の理由で庵野秀明(樋口真嗣監督)の『シン・ゴジラ』が嫌いなのもソレなんだよな。お前の衒学趣味はもういいよっていうかw
なので3時間も掛けて全くもって感情移入できないオッペンハイマーやストローズの話を聴かされても僕は「So what?」な状態でした。なんか広島・長崎問題以前の内容だったな。構成は良くできているけど魅力があるか、何度も観たくなるかっていったら そういう作品ではなかったなと(別に娯楽作が良いという意味ではなく)。
ノーランがあんま好きじゃないと分かっていながらも、オスカーを獲ったから、ホイテ・ヴァン・ホイテマが撮影監督しているからという理由で観に行ってしまった自分が悲しいw
更に派手な画が少ない分、IMAXで撮影されたメリットがあまり感じられなかったのもあったので、これから観てみようっていう人は ぶっちゃけIMAX上映でなくてもいいかもよという事だけお伝えしておきます。
あとほとんど会話劇なのに劇中ずーっと音楽が鳴っているのも かなり気になった。うるせー映画だなーってw
しかし もしかしたら この流れからするとノーラン自身が『オッペンハイマー』のアンサームービーを撮るんじゃないかなとも思う。『博士の異常な愛情』のリメイクとかw
★★★☆☆

現在アマプラで展開している「藤子・F・不二雄 生誕90周年記念 映画併映作傑作選」をまとめてドドッと鑑賞。
何せ1本40分ほどの劇場用短編集なのでサクサク観られて楽しい。その中でもオススメの作品をダイジェストでご紹介。参考になれば。
『チンプイ エリさま活動大写真』
本郷みつる監督作品。かーやんがF作品で 一番好きなのがチンプイ。
そして「映画中の映画」という最も好きな題材。これはもう見るっきゃない。
ちなみにエリさま役の林原めぐみは本作が主演デビュー作。
★★★★☆
『エスパー魔美 星空のダンシングドール』
クレしんで名を上げた原恵一監督劇場用アニメ作品デビュー作がコレ。まるで往年の松竹映画のような めっちゃリアルな青春群像劇。これはもう子供が見るアニメではない。原監督の優しい視点が見どころ。必見。
★★★★☆
『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』
いかにもドラえもん的なドタバタ劇。終盤の海洋サスペンスの件はちょっと長く感じたけど、ミニドラがとにかく可愛く面白かった。
★★★☆☆
『のび太の結婚前夜』
これも子供が見るアニメじゃないw のび太の優しさに全女子が惚れる名作。
これは近未来の話で舞台設定が現在に近いので そこも鑑賞ポイント(だがキャッシュレス決済はまだ無いw)。
★★★★☆
『2112年 ドラえもん誕生』
この中で一番のオススメがコレ。未見は方はまずはこれから。原作コミックとは異なるドラえもん誕生譚が実に楽しい。
まるで『ターミネーター』のように製造ラインで大量生産されるドラえもんが笑えるw
★★★★★
で、どの作品にも言えるのが 藤子・F・不二雄先生の「SF(すこしふしぎ)マインド」に溢れているという事。おそらく今月いっぱいまではやっていると思いますので是非。
木下恵介監督作品『カルメン故郷に帰る』観了。
日本初の長編カラー映画として知られている本作だが、当時 日本のカラーフィルムはまだまだ信頼性の高いものではなかったので(光量もモノクロフィルムの4倍も必要だった。だからオールロケ作品なのだ)、なんと保険のためにモノクロフィルムでも同時に撮影していたという。つまりワンショットで2回撮影をしている訳だから手間も2倍、映画2本分だw なので今観るとデジタルリマスター版でも発色がおかしい。だがカラー映画だからこそのこだわりなのだろうか、高峰秀子の衣装は眩しいほど鮮やかだ。
そして本作はビックリするぐらい引きの画が多い(かといって舞台劇的な演出とも異なる)。肝心な(エモーショナルな)シーンで画が寄らないのだ。きっと木下恵介監督は人間そのものを描く事よりも「人間模様」の方に興味があったのだろう。
今観るとツッコミどころ満載な映画にも取れるが…いやいや、鼻で笑って観ちゃイカン映画ですよ、コレは。
芸術家気取りで、ど田舎の故郷に意気揚々と凱旋するストリッパーのリリィ・カルメン(高峰秀子)を現代の自己顕示欲丸出しのインフルエンサーなんかと重ね合わせるのは容易だ。木下恵介はそうしたギャップをコメディとして撮ったのかもしれないが、そういった意味では素直に笑えない。そして「芸術とは何か」というテーマを芸術(映画)をもって描いている点も非常に興味深い。カルメンの父役の坂本武は木下監督のある意味分身なんだろうな(どことなく木下恵介と顔が似ているw)。
笠智衆の美声(詩吟)と見事な一本背負いが見られるだけでも一見の価値有りw
★★★☆☆

映画『エイリアン』を午後ローで再見。
いやー リドリー・スコットといえば、ついついブレランばっか観て語っちゃうじゃない?w だから『エイリアン』もこの機に見直しておこうかと思って。
するとやはりまた新たなる発見があったりする訳で。今日はそんなエイリアン噺。
① 性的イメージ
まぁギーガーによるエイリアンの造形そのものが男性器のメタファーだったりする訳じゃないですかぁ。チェストバスター(男根)然り エイリアンのタマゴ(女性器)然り。
それとアンドロイドのアッシュがリプリーに暴行するシーンで雑誌を丸めて彼女の口にグイグイ押し付けるシーンがあったでしょ。アレってまさに◯ェ◯◯◯であってw
そしてラストのリプリーの半ケツに結実するというねw
② ミスリード
アッシュがフェイスハガーがついたままのケインをノストロモ号に入れようとするシーン。本来なら防疫の観点から船内に入れる事はできず リプリーは頑なに それを拒んでいたのだが、アッシュの強行によりエアロックが開けられる事に。
まぁこれは後の展開で実はエイリアンの捕獲という隠された裏ミッションの存在が明らかになり、その監視役としてアッシュ(アンドロイド)が乗船していたというオチの伏線になっている訳なのだが、今見直すとアッシュがあれだけケインをかばうのは ひょっとして彼らはゲイの関係にあったのではと邪推もできる。もちろんそれはミスリードであり、リドリーがそれを意識したかどうかは不明だが、少なくとも僕にはそう見えた。そして79年の観客でそう感じた者は誰もいなかったであろう。だから映画は二度観るべきなのだ。
③ モンスター映画の系譜
『エイリアン』の前に『エクソシスト』(73年)があり、ただのジャンル映画ではない芸術性とエンタメ性を兼ねたモダンホラーが確立されたからこそ『エイリアン』も成立し得た訳だが、それ以前のモンスターといえば ハマーフィルムのフランケンシュタイン(フンガー)であったり狼男(がんす)であったりドラキュラ(ざます)だった訳で、このギーガーのエイリアンという発明は その系譜上にあるのではないかと。それが後のジェイソンやフレディに繋がっていく訳だが。
④ ラストニューシネマとウーマンリブ
『エイリアン』(79年)は『ロッキー』(76年)そして『タクシードライバー』(76年)と並ぶ70年代後半のアメリカンニューシネマ末期の傑作といえよう。
特筆すべきは 女性が主人公のアクション映画を確立したエポック的作品であるという点で、この潮流は80年代以降の『ターミネーター』のサラ・コナーや『羊たちの沈黙』のクラリス・スターリングへと続いていく。
⑤ キャメロンの目配せ
あらためて『エイリアン』を観ると、続編である『エイリアン2』(86年)は結構ちゃんと1作目の設定をうまく引き継いでいたなと。リドリーのゴシックホラーとしての『エイリアン』が好きな人からしたら賛否が分かれる2作目かもしれないが、キャメロンのリドリーエイリアン愛が感じられる。そんな話をしていたら また2も観たくなってきたw
★★★★☆
↓いいキャッチコピーだなぁw

映画『フューリー』観了。
シャーマン(イージーエイト)大好きおじさんからしたら垂涎ものの戦争映画…というか戦車映画。
いやー、こういう実写映像はプラモを作る上で資料としてめっちゃ参考になるんで ありがたい🙏
今の時代、こういう映画っていろんな意味で難しいかと思うんだけど、ドラマとアクションのバランスが絶妙で ちゃんとエンタメ作品に落とし込んでいたのも好印象。
それとブラッド・ピットって歳くって いい役者になったな。このウォーダディって昔だったら それこそスティーブ・マックイーンやロバート・レッドフォードとかが演りそうな役じゃん。
あとクライマックスの新兵ノーマンがドイツ兵に見つかりそうになって難を逃れるシーンも良い。あれは分かっていて見逃したかのようにも見えるし、見過ごしたようにも見える。そこを観客に委ねたのが吉。良作。
★★★★☆

『ストップ・メイキング・センス 4Kレストア』を公開初日、TOHOシネマズ立川・IMAXにて鑑賞。

今回どの劇場のIMAXで観るかがキモだったのですが、上映館公表時にラインナップされていなかったTOHOシネマズ立川が急遽IMAX上映される事となり、IMAX館の中でも後発で しかもスクリーンのサイズも ちょうどいいと判断。もうバッチリでした👌
感想を言うとねぇ…それこそ十代の頃から100回近く観てきたライブ映画だけど、今までの『ストップ・メイキング・センス』体験は無いに等しかった。
これこそが本当の『ストップ・メイキング・センス』決定版!!
僕は今日初めて83年のパンテージズ・シアターでトーキング・ヘッズに会えました。まさに新体験。
4K映像のレストレーションも、メンバーのジェリー・ハリスンによるサウンド・リマスタリングも素晴らしかった。
『ストップ・メイキング・センス』はライブ映画なんだけど極端に引きの画が少ない。だけどステージ全体を真正面から捉えた画がIMAXのスクリーンいっぱいに映し出されると、そこはもうパンテージズ・シアターだったよ。もう映画館で立ち上がって踊りたかった!!w
IMAX上映は今日から2週間という事なので、是非とも観てみて!!
『Burning Down the House』のシーンでは涙が出たよ。本当にありがとう、A24!!
先日命日だった川勝正幸や 年末に逝去したミルクマン斉藤にも観てもらいたかった。
★★★★★

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